shoryu38の特撮・ヒーロー日記

ウルトラマン、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

『キングコング:髑髏島の巨神』(2017年公開)

キングコング:髑髏島の巨神』(KONG SKULL ISLAND)

2017年3月10日アメリカ公開

監督 ジョーダン・ヴォート=ロバーツ

脚本 ダン・ギルロイ マックス・ボレンスタイン デレク・コノリー

 

モンスターバース第2弾。

 

アメリカを代表する怪獣映画『キング・コング』のリブート作品。

キング・コング』の前半部分に当たる髑髏島での怪獣達の戦いをメインにしている為、有名な「アメリカに連れて行かれたキングコングが美女を攫って高いビルに登る」と言う場面が本作には無い。

今回は全編通して怪獣島が舞台になっていて「怪獣島で怪獣に襲われる人間達」「怪獣島でのキングコングと怪獣達の戦い」の二つを軸に構成されている。

 

GODZILLA ゴジラ』でも「人間・ゴジラ・ムートーの三つ巴」と言う図式になっていたが本作も「人間・キングコング・スカルクローラーを始めとする化け物達の三つ巴」と言う図式になっている。

GODZILLA ゴジラ』では人間は怪獣達に比べて弱いと言う描写が多くあったが、本作ではパッカード大佐をキングコング相手にも怯まない人物としたり、クライマックスで人間の一撃が怪獣対決に大きな影響を与えたりした事で三つ巴の図式がより分かりやすくなった。(実は怪獣に与えた被害を考えたら、ムートーの子供を滅ぼした『GODZILLA ゴジラ』の方が人間は善戦していたりするが)

 

GODZILLA ゴジラ』で人間が怪獣達に比べて弱いと感じる描写になっていたのは登場する人間が常識人ばかりだったからと考えられる。そこで本作では怪獣相手にも怯まない人間を描くには狂人を出すしかないとして、異常なまでに復讐心に駆られたパッカード大佐が出る事となった。

舞台はベトナム戦争終結時となっていて、アメリカとベトナムの戦いをそのままパッカード大佐の部隊と髑髏島の怪獣達に重ね合わせている。ベトナム戦争で多くの部下を失いながらも終戦によって復讐の機会を得られなかったパッカード大佐は髑髏島でキングコング相手に部下の復讐戦を開始する。しかし、パッカード大佐の狂った復讐心によってより多くの部下が命を落とすと言う皮肉な結果に…。『GODZILLA ゴジラ』でも「怪獣相手に銃を撃った者は殺されていく」と言うのがあったが、その精神は本作にも引き継がれていて、おそらくこれはモンスターバース全体に繋がるテーマになると考えられる。

 

コンラッドは第2次世界大戦で父を失っていた。一方のマーロウ中尉は髑髏島に取り残されて自分の息子の顔も知らない。コンラッドはマーロウ中尉を救出する事で、マーロウ中尉はコンラッドと力を合わせて戦う事で、それぞれの心の空白を埋める事となる。

 

髑髏島での話が終わった後に日常に帰る事が出来たと言うシーンが描かれたのはマーロウ中尉のみ。平和な後日談が描かれた事でマーロウ中尉のドラマは本作で描ききられた事が分かる。

 

ウィーバーキングコングの映画には欠かせない「キングコングと関わる人間の女性」。今回はキングコングとの恋愛描写は無く、代わりにウィーバーが戦いでキングコングを助ける描写がある。女性キャラが恋愛要素の為ではないと言うのが新しい。

 

サンは好みの雰囲気なのだが活躍が全く無い。もうちょっと活躍させても良かったんじゃないかなと思う。

 

本作は人間達が危険地帯を命からがら切り抜けていく展開になっている。重要そうなキャラも容赦無く命を落とすので、誰が生き残れるのかかなりハラハラする。

 

脚本的には結構無理な展開もあるのだが、そこを勢いで押し切った感じ。リアルで考えたらちょっと…と言うところもあるのだが、映像がとにかく格好いいのでそれで納得してしまう。たとえばパッカード大佐がキングコングを睨み付ける場面などは距離を考えたら危険すぎるだろうと思うが格好いいので問題無し!だし、むしろ、ここまで来たら多少無茶でも無理でも良いからキングコングとパッカード大佐の全面対決を見たい!となってしまう。

 

ドラマに関しては台詞を極力少なくして目の演技や他の人との接し方や雰囲気の変化等で示していた。これは逆に台詞を限界ギリギリまで詰め込んだ『シン・ゴジラ』と対極になっていて日米の作り方の違いが興味深い。

 

さらっと「地球空洞説」が採用されていて驚いた。ひょっとして地下には怪獣達の世界が…。

 

それにしてもアメリカ人は日本刀の事をどれだけ評価しているんだw

 

エンドロールの後にはモンスターバースの次回作である『ゴジラ:キング・オブ・モンスターズ』への振りがある。日本の怪獣達がハリウッド映画に登場する事に思わず胸が高鳴る!