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ウルトラ38番目の弟

ウルトラマン、仮面ライダー、スーパー戦隊、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

「ふるさと地球を去る」 『帰ってきたウルトラマン』制作第25話

帰ってきたウルトラマン

「ふるさと地球を去る ー隕石怪獣ザゴラス登場ー」

帰ってきたウルトラマン』制作第25話

1971年9月24日放送(放映第25話)

脚本 市川森一

監督 冨田義治

特殊技術 大木淳

 

隕石怪獣 ザゴラス

身長 41m

体重 3万6千t

愛野村地底にある有史以前にザゴラス星から落下した隕石。地底の微生物がその隕石の放射能で怪獣化した。口から火を吹く。ウルトラマンによって、ザゴラス星からの引力で空に舞い上がった愛野村に激突させられて敗北。

劇中、未呼称。妙に愛嬌のある顔でドラマと不釣合いだったのが残念。

 

物語

愛野村に調査にやって来た郷と南隊員。南隊員は自分が「じゃみっ子」とあだ名され虐められていた過去を話す。そして南隊員の前に「じゃみっ子」が…。

 

感想

最初は「ふるさとの地球を去る」のだと思っていたら、実際は「ふるさとが地球を去る」展開が見事。市川作品は題名が凝っている。

 

南隊員の過去が明らかになる話。

新世紀エヴァンゲリオン』に「辛い事を知っている人間の方が、それだけ他人に優しく出来る。それは弱さとは違うからな」と言う加持リョウジのセリフがあるが、南隊員はそれを証明したと言えよう。

 

今回は気弱な少年の内に秘めた暴力を描いた作品と言われる事がある。だが、この話で重要なのは普段は気弱な少年が暴力を振るわなければいけなくなった事情であろう。

「無茶ってものはね。逃げ場が無いくらい虐められ、追い込まれた者にしか出来ないんだ。逃げ場があるうちは逃げ回れるからね」と言う南隊員のセリフの通り、暴力を振るわなければいけなくなるほど少年を追い詰めた周りが問題なのだ。

六助自身に全く非が無かったとは言わないが、そこまで六助を追い詰めたガキ大将や学校の先生に非が無かったとは絶対に言えない。人間としての尊厳をあそこまで傷付けられて爆発しない人間はいないだろう。

南隊員は同じ境遇だった事もあって六助を人間として扱い、郷も六助に「頼んだぜ」と言っている。

 

怪獣を倒した後に六助は「もう一度起こらないかな」とマットガンを乱射。それを見た南隊員はマットガンを取り上げて「もうよせ! もういいだろう…」と語る。

ヒーロー作品やバトル作品を見せると子供が暴力的になると言う意見を聞く。確かに全く影響が無いとは言えない。マットガンを持った六助のように…。

しかし、周りの大人がキチンと注意すれば良い事ではないだろうか? 南隊員のように…。

周りの大人、特に親がいけない事だと注意しても子供が言う事を聞かないのなら、その親はテレビや漫画やゲームやインターネットより子供への影響力が弱いと言う事になる。そんな事で子供を育てていると言えるだろうか?(子供の問題は別に親だけの責任ではなく、学校の先生や地域の大人達も関係しているが子供と一番多くの時間接しているのは親だ)

 

最後に声を大にして言いたいのは、本作のラストは六助がマットガンを乱射する場面ではなく、南隊員が優しく微笑み、六助が南隊員や郷と一緒に手を振る場面だと言う事。

そう、ハッピーエンドなのだ。