shoryu38の特撮・ヒーロー日記

ウルトラマン、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

「ニセモノのブルース」 『ウルトラマンオーブ』第9話

「ニセモノのブルース」

ウルトラマンオーブ』第9話

2016年9月3日放送

脚本 中野貴雄

監督 冨田卓

ニセウルトラマンオーブ 暗黒星人ババルウ星人ババリュー 宇宙凶険怪獣ケルビム 地底怪獣テレスドン 登場

 

実は結構久し振りなニセウルトラマン編。

ニセモノを使ってウルトラマンの話をパロディしている。しかし、単なるパロディに留まらず、そこから「ウルトラマン(ヒーロー)とは何か?」と言うテーマにまで至っている。

 

帰ってきたウルトラマン』からはウルトラマンは最初からヒーローとして登場しているが、『ウルトラマン』や『ウルトラセブン』では最初は得体の知れない宇宙人が段々とヒーローへと変わっていった。今回のババリューは最初は侵略宇宙人の一人だったがやがて地球の子供達を守る為に一人戦う事を決意する。それはかつて他の宇宙人達にスパイだ裏切り者だと言われながらも一人戦っていった初代ウルトラマンウルトラセブンを思い出させるものであった。

 

今回の話で面白いのはババリューの立ち位置にガイを入れても話が成り立つところ。正体がバレたガイがジェッタや子供達に囲まれて困惑するところは想像に容易い。なので今回の話は「もしもガイの正体がバレたら?」と言うIF話であるとも言える。

最後の事件が終わったら子供達の前から姿を消すところはまさに風来坊と言った感じ。ガイは結局はSSPに常駐する事になったが本来なら今回のババリューのように毎回去って行くのが風来坊ヒーローとして正しい姿だったと言える。こうして見ると今回の話は「ガイで描こうと思ったがイマイチ描けなかった事をババリューを使って描いた」とも言える。

 

ウルトラマンには多くの怪獣や宇宙人が登場しているが「同じ種でも違う個体」と言う事で最近はこれまでとは違ったキャラ付けが行われる事が多くなった。今回のババリューのように「能力は同じ」だけど「違う物語を辿る」事によってそのキャラクターに深みと幅の広さが付けられる事となった。こういう過去キャラの使い方は今のウルトラシリーズは抜群に上手い。

 

子供向け番組の主人公だからかガイは結構おしゃべりなのだが風来坊ヒーローと言う事を考えたら本来はもう少し口数が少なくて自分の考えを表に出さないタイプだと思われる。今回はジェッタとババリューが話の主役だったのでガイの台詞は少なかったが、喋らなくても細かい仕草で心境を示していた。ここは演技経験豊富な石黒さんのキャスティングが生かされたところだと思う。

 

ジェッタの父親を演じたのは平成セブンでカザモリを演じた山崎勝之さん。

ウルトラシリーズでかつてウルトラ戦士を演じた人が別の役で出演するのは珍しい。

 

テレスドンがいきなり登場するが、ここは前回の話でグビラが野良怪獣として登場しているので不自然さは無かった。

 

今回の隠されたサブタイトルは『ウルトラQ』の「宇宙指令M774」。

う~ん。今回の話では単なる小ネタに留まらず惑星侵略連合の作戦名になっているのだけれど、『Q』と今回とでは作戦内容が違っているので、こういう使い方はしてほしくなかった。遊びはあくまで遊びであって元ネタの持っている意味まで変えちゃ駄目だと思う。