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shoryu38の特撮・ヒーロー日記

ウルトラマン、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

『X-MEN:アポカリプス』(2016年公開)

X-MEN:アポカリプス』(X-MEN APOCALYPSE)

2016年5月27日アメリカ公開

監督 ブライアン・シンガー

脚本 サイモン・キンバーグ

 

X-MENシリーズ第9弾にして新三部作の第3弾。

新三部作の一応の完結編であるが、この後もX-MENシリーズは続いていく。

 

前作『フューチャー&パスト』で歴史が改変され、本作は『フューチャー&パスト』の過去編からラストシーンまでの間の話となっている。歴史改変によって旧三部作を始めとしたいくつかの話が無かった事になっているが、新しい時間軸でも旧時間軸と似た展開が起こり思わずニヤリとするところがある。

 

X-MENシリーズは時間軸の複雑さが有名だが公開された順番通りに見れば理解出来る作りになっている。(一部、矛盾が起きているが) なのでX-MENシリーズの新作を見る時には素直にこれまでのシリーズを順番通りに全て見ておいた方が良いと思う。

 

X-MENシリーズの時間軸をざっくりと説明すると、

『フューチャー&パスト』のラストシーンにあるアポカリプスの初登場シーン、本作冒頭にあるアポカリプスが裏切られるシーン、『X-MEN ZERO』にあったウルヴァリンの幼少期のシーン、いくつかの作品で描かれている第二次世界大戦時におけるウルヴァリンやプロフェッサーやマグニートーやミスティークのシーン、『ファースト・ジェネレーション』、でまず一区切りとなる。

ここから時系列が分かれる事となり、元々の時系列では『フューチャー&パスト』で語られているようにミスティークがトラスクを殺害、『X-MEN ZERO』のチームX結成以降の話、旧三部作、『SAMURAI』、『フューチャー&パスト』の未来編となっている。

そして『フューチャー&パスト』の未来編からウルヴァリンが1973年に時間移動して歴史が変わって新たな時間軸が誕生。『フューチャー&パスト』の過去編、本作『アポカリプス』、『フューチャー&パスト』のラストシーン、『デッドプール』と続いている。

 

本作の敵は史上初のミュータントと言われているアポカリプス。自分の魂を他のミュータントに転移させる事で永遠に近い命と様々なミュータント能力を手に入れている。魂を別の肉体に転移させるのは『ファイナル・ディシジョン』でプロフェッサーが行った事。この事からもプロフェッサーとアポカリプスは対になっている存在だと言える。

プロフェッサーは他人の心に入って操る事も可能なのだが、それは必要最低限にとどめていて、教育によって人々の考えをゆっくりとだが着実に変えていこうとしている。一方のアポカリプスは言葉を使って人々を味方にしていくが、その本心は自身による支配にあり、プロフェッサーの能力を使って全ての人々を支配しようとしていた。

 

人間に虐げられているミュータントを解放すると言う考えだけ聞くとアポカリプスとマグニートーは志が同じに見えるが、マグニートーが自身の虐げられた過去から仲間達の復讐と解放を目的としているのに対し、アポカリプスは自身が世界を支配する為の方便としてミュータントの解放を掲げているところがある。つまり、ミュータントの解放をマグニートーは「目的」としているがアポカリプスはあくまで「手段」としている。なので、アポカリプスは有能なミュータントを集める一方、自分の期待に応えられなかったミュータントは「役立たず」と切り捨てている。

 

アポカリプスは世界中から核兵器を取り除く等しているが、それは平和の為ではなく、自分以外に力を持つ者がいてはいけないと言う考えから来ている。世界を支配者である自分と被支配者である他の人間とだけにしてしまえば、そこに争いは無くなる。あるとすればそれは支配者である自分に対する反逆だけであるが、それもプロフェッサーの能力を使って心を支配すれば無くす事が出来る。アポカリプスの目指す世界はあくまで「アポカリプスの、アポカリプスによる、アポカリプスの為の世界」なのである。

 

ミスティークは旧時間軸では裏で暗躍する工作員であったが新しい時間軸では大統領を救った英雄で多くのミュータントの憧れとなっている。旧時間軸ではマグニートー側にいた彼女が本作のラストシーンではプロフェッサー側にいるところに歴史がどう変わったのかが分かる。

 

クイックシルバーは前作ではちょっとしたお遊び要素だった「実はマグニートーの子供」設定が本作では掘り下げられる事になった。前作を見た誰もが思った「彼一人で全て解決出来るのでは?」に対しては本作の対アポカリプス戦で一つの回答が示されている。まぁ、これに関してはアポカリプスが凄かったから出来た事とも言えるが。

 

旧三部作の主要メンバーであった、サイクロップス、ジーン、ストームも登場。

サイクロップスはようやく活躍の場が与えられた。良かった良かった。新三部作に登場しているハボックとはアメコミ原作では兄弟設定になっていて映画シリーズでも本作で兄弟設定が導入された。ただし、アメコミ原作ではサイクロップスが兄なのだが、映画シリーズではハボックを『ファースト・ジェネレーション』に出してしまっているのでハボックが兄となっている。(てか、映画におけるサイクロップスとハボックって何歳差なんだ?)

ジーンは展開が『ファイナル・ディシジョン』と対になっていて、見事にバッドエンドに突き進んでしまった旧三部作に対し、本作ではハッピーエンドへと向かっている。

トームはこれまでの作品と違って敵側の位置にいると言うのが特徴。旧三部作ではX-MENの要としてチームをまとめていた彼女だが、本作ではまだ若くて未熟な彼女が見られる。

 

その他にも『X-MEN2』に登場したナイトクローラー、『ファイナル・ディシジョン』に登場したサイロックとエンジェルも登場。こちらも歴史が変わった事で色々と設定が変わっている。

ナイトクローラーはアメコミ原作ではアザゼルとミスティークの子供だが映画シリーズではその設定は採用されていない。

サイロックは「え? いたの?」と言われた『ファイナル・ディシジョン』と違って大活躍。アポカリプスの死後も彼女は生き残っているので、ひょっとしたら今後は旧三部作におけるミスティークやマグニートーの位置になるのかもしれない。

エンジェルは意外と扱いが悪い。これならエンジェルでなくても良いのではと思う感じ。黙示録の四騎士はネーミングや構成メンバーがかなり燃える設定なのだが劇中での活躍は意外と無い。エンジェルに関しては『ファイナル・ディシジョン』の方が扱いが良かったと思う。

 

本作初登場のキャラクターではキャリバンが実に面白かった。短い出番ながらもかなりのインパクトであった。

 

これで新三部作は完結したわけだが、上にも書いたようにサイロックはプロフェッサー達とは違う道を歩んでいるし、その他にもストライカー大佐の暗躍は進んでいるし、ウルヴァリンはまだ恵まれし子らの学園に来ていない。2017年に公開されるウルヴァリンシリーズの最新作へと繋がりそうなシーンもたくさんあって、X-MENシリーズはまだまだ終わらないと感じる一作となった。