shoryu38の特撮・ヒーロー日記

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『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』(2016年公開)

インデペンデンス・デイ:リサージェンス』(INDEPENDENCE DAY RESURGENCE)

2016年6月24日アメリカ公開

監督 ローランド・エメリッヒ

脚本 ニコラス・ライト ジェームズ・A・ウッズ ディーン・デヴリン ローランド・エメリッヒ ジェームズ・ヴァンダービルト

 

インデペンデンス・デイ』の続編。

う~ん…。何と言うか、「やれと言われた事を一応全部入れました」と言う感じになっていてまとまっていない。前作もおおざっぱなところはあったが、それでももう少し丁寧に作ってほしかった。

 

前作から20年後が舞台で、宇宙人から手に入れた技術で人類の技術力が進歩していたり国家間の争いが無かったりと前作を踏まえた世界観になっている。

前作は「日常が非日常になる」であったが、本作は「現実とは違った2016年」と言う一種のパラレルワールドとなっている。現実は9・11テロを皮切りに世界はドンドン分断されていっているので、本作の一つにまとまっている世界は現実に対する強烈なカウンターを放っていると言える。

 

ホイットモア大統領は本作では「元大統領」となっていて、一人の人間として描かれている。一人の人間としてエイリアンを恐れ、それに立ち向かおうとし、最後は世界ではなくて一人娘を救う為に立ち上がる。

 

デイヴィッドは前作のような偏屈さが無くなっている。デイヴィッドは「地球を守る」事を第一としていて、前作では「環境破壊をする人類こそ地球の敵」と捉えていて嫌悪していたが、本作では「地球の敵はエイリアン」と捉えていて人類に対する嫌悪が無くなったからと思われる。

 

ウィル・スミスのスケジュールの都合でスティーブンはテスト飛行中に事故死と言う設定で本作には登場しない。前作のメイン3人のうちの2人が揃っていたのでスティーブンが出られなかったのは残念。

 

驚くべきはスティーブンの妻であるジャスミンが中盤で死亡した事であろう。前作のメインキャラが中盤で死亡した事で、メインキャラと言えども死ぬ危険があると緊迫感を強める事となった。そのジャスミンの死と同時にデイヴィッドの父親であるジュリアスも命の危険に陥るがこちらは生き残ってバスを運転して子供達をエリア51に連れて行く事になる。この「皆を安全地帯まで連れて行く係」は前作ではジャスミンが担っていたので、もしジュリアスが死んでジャスミンが生きていたら、ジャスミンがバスを運転して子供達を回収していったと思われる。

そのジャスミンとジュリアスの生と死を分けたのは…「運」と言うやつなんだろうな…。理由とか無い、不条理な「運命」と言うやつ。

 

20年間昏睡状態だった事もあって、オークン博士は何一つ変わっていなかったw

 

前作のメインキャラの子供達として、ホイットモア大統領の娘であるパトリシアがパイロットでもあり大統領秘書官となっている他、スティーブンの息子であるディランがエースパイロットとして登場している。

 

一方、前作関係者ばかりだと世界観が狭まるので、新たなキャラとしてジェイクが登場している。のだが、前作関係者が目立ちすぎたのか、ジェイク絡みの描写が弱い。

前回のエイリアン襲来で英雄の子として上流階級に入ったディランと両親を失って辛酸を舐めたジェイクが反発しながらも最後は協力すると言う展開なのだが、色々な人物が色々と動いていたので、そこの描写がかなりあっさりとしたものになってしまい、あまり印象に残らなくなってしまった。ホイットモア大統領の娘であるパトリシアが付き合ったのは英雄の子ディランではなくてジェイクの方であったりと、この辺りの人間関係は前作より面白く作られていたので、描写不足だったのは残念。

ジェイクが自分から喋らないタイプなので、チャーリーと言う説明役を置いて、チャーリーを通してジェイクの説明をすると言うのは上手かったが、そのチャーリー自身のドラマであるレインとの話ではレインの描写が少なくてあまり描かれなかったりと、元々、ドラマに時間を割いていないシリーズであったが、それに加えて登場人物が増えた事が色々と裏目に出てしまった感じ。

 

前作は「実在するとは思わなかった宇宙人が攻めてきた!」と言う内容だったが、本作では侵略者の存在は既に明白になっているので、エイリアンとのリベンジを行いつつ、エイリアン以外の宇宙人もいると、前作よりさらに宇宙の現状について踏み込んだ内容となった。前作の繰り返しではなくてあくまで前作の続きを描いたのが面白かった。

尚、「リサージェンス」とは「殺虫剤を使用したら害虫がさらに強く多くなった」と言う意味らしく、これは「人類から見て前作よりさらに強力になったエイリアンが襲来してきた」の他、「エイリアンが星を侵略しようとしたら、自分達に抵抗する勢力が強くなってきた」と言う二重の意味がある。

 

全体の構図は悪くないのだが、細かい部分がいい加減なのが残念。前作はその辺りを勢いで押し切ったのだが、本作は押し切るにはややパワー不足であった。

あ、でも、ホイットモア元大統領の語りは本作でも十分格好良かったですよ。