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ウルトラ38番目の弟

ウルトラマン、仮面ライダー、スーパー戦隊、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

『ウルトラファイト』まとめ

ウルトラファイト

ウルトラファイト

1970年9月28日~1971年7月5日放映(制作第196話は再放送時に初放映)

 

概要

第1期ウルトラシリーズ終了後も再放送や各種メディアによる紹介等で視聴者層が入れ替わる事で一度は沈静化しながらも怪獣ブームは続いていた。

そんな中、番組受注が減少していた円谷プロは低予算で製作できる作品として、過去のウルトラシリーズの映像を再利用した1話5分のミニ番組『ウルトラファイト』を企画した。

最初は過去のウルトラシリーズの映像にTBSの山田二郎アナウンサーの実況を加えていたが、やがて本数を稼ぐ為に怪獣倉庫に残っていた怪獣の着ぐるみを使った新規撮影が行われるようになり、さらに高視聴率により放映延長が決定し、独特のシュールな世界観を形成しつつ第2期ウルトラシリーズへとバトンを繋いでいった。

 

 

登場人物

セブン

宇宙からやって来て怪獣達と戦う宇宙人。アギラの親分で子分を大事にしている。怪獣達にはかなり恨まれているらしい。

普段は使わないが怪電波を撃てる。終わりなき戦いの日々に思うところあり?

通算成績56勝2敗11分。


ウー

「喧嘩屋」の異名を持つ怪獣。イカルスとは好敵手であり恋人同士(?)。どこに顔があるか分からないほど全身を白い毛に覆われていて、体中から不思議な怪しげな煙を撒き散らして戦う。段々と抜け毛が激しくなってきた。

豊富なスタミナを誇り、長期戦を得意とする。半面、非常に体が大きいのであまり動きは激しくない。ジャンプ攻撃等の離れた攻撃は苦手で接近戦が得意。

通算成績18勝26敗9分。


エレキング

角がヘタレている怪獣。途中で姿形が少し変わる。名うての喧嘩好き。イカルスとは宿命のライバルで恋人同士(?)。よく昼寝をしている。相撲が好き?

水の中では負けない自信がある。

通算成績5勝23敗10分。


イカルス

エレキングの宿命のライバルでウーの好敵手。その一方でエレキングの彼女であり、ウーの彼氏でもある(?)と言う複雑な人間関係を持つ。喧嘩が飯より好き。体は小さいが力と闘志に溢れているタフネスな暴れん坊。いつもトレーニングに余念が無い。戦いの途中でも仁義を切る事がある。クリスチャン。でも、ライフル魔だった事もある。

無茶苦茶戦法が得意。切り札に欠けているが攻撃の引き出しは豊富。意外と身軽で空中殺法が得意。右ストレートに定評がある。

通算成績14勝30敗10分。


バルタン

分身の術等、不思議な忍法を使う宇宙忍者。ボクサーみたいな堅い防御スタイルを持つ。不意打ちや騙し討ちと言った相手の隙を突く戦いが得意。

通算成績2勝7敗2分。


テレスドン

モグラがそのまま大きくなったような怪獣。体が大きくて硬くて重いが、地上では視力が利かず攻撃は空振りが多い。スタミナにも不安を抱えている。

通算成績1勝6敗2分。


ガッツ

足技が得意。頭部が弱点かと思いきや防御力が恐ろしく高くなっている時もある。

通算成績1勝5敗1分。


ゴドラ

姿を消したり宇宙しばりと言うゴドラ忍法を使う宇宙忍者。動きが活発な上に意外と力もある。常に特訓して技の開発に余念の無い努力家。ボクシングが好き?

通算成績4勝6敗。


アギラ

セブンの子分でウーの宿命のライバルな大怪獣(?)。他の怪獣に比べると格が落ちるが力はイカルスより上らしい。

通算成績1勝6敗1分。


ケロニヤ

怪しげな植物に囲まれた怪獣。スタミナに難あり。

通算成績2勝6敗1分。


シーボーズ

墓場の用心棒。上背とスタミナを持つ怪獣だが巨体が仇になる事も。粘っこい事では怪獣界ナンバー1との事。怪獣界ではサッカーの名手らしい。

通算成績5勝15敗4分。


キーラー

お茶目で自己顕示欲と物欲の強い怪獣。ゴーロンとは旧知の仲。座頭市らしく、刀を持たせると強い。

通算成績4勝11敗10分。


ゴーロン

力自慢で勝つ為に色々と仕掛けてくる山師。パンチに定評があり、逆エビが得意。キーラーとは旧知の仲。仏教徒

通算成績2勝7敗2分。


ゴモラ

怪獣倉庫に眠る怪獣。ある真夜中に目を覚ましてウーと戦うが…。

通算成績1分。

 

ナレーション(山田二郎)

 

 

総括

ウルトラファイト』は『ウルトラマン』と『ウルトラセブン』から物語のクライマックスであるウルトラ戦士と怪獣の戦闘場面を抜き取った再編集版とウルトラセブンと怪獣と言う人気キャラクターを使って新しい物語を作り出した新規撮影版とで構成されている。

再編集版はかつて放映されたものであり、新規撮影版も大掛かりな特撮技術等は用いられていないが、まだビデオ録画が無かった時代、ウルトラ戦士と怪獣と言う要素を持った『ウルトラファイト』は第1次怪獣ブームが終了して新しい怪獣作品を待ち望んでいた人々に受け入れられ、本作の人気により円谷プロとTBSは怪獣ブームがまだ終わっていなかった事を確信し、『帰ってきたウルトラマン』制作に繋がり、やがて第2次怪獣ブームへと発展していった。(やや話は逸れるが、第1次怪獣ブーム終了後に作られた『ウルトラファイト』がウルトラ戦士と怪獣に焦点を絞ったのに対し、第2次怪獣ブームの真っただ中に作られた第2期ウルトラシリーズがウルトラ戦士と怪獣をエンターテイメントとして切り離し、代わりに人間ドラマを軸に据えたと言う微妙なズレは興味深い)

 

現在はインターネットや雑誌で一番人気を誇る『ウルトラセブン』だが放映当時は視聴率が低迷していた。視聴率だけで全ては判断できないが、『ウルトラQ』の影響で『ウルトラマン』が、『ウルトラマン』の影響で『ウルトラセブン』が制作されたのに対し、『ウルトラセブン』の後を継ぐ作品が無かった事は『ウルトラセブン』が前2作に比べて受け入れられなかった事を示していると思われる。

第2次怪獣ブームの起爆剤となった『ウルトラファイト』は毎週月曜日から金曜日まで放映されて再放送もあった。ひょっとしたら第2期ウルトラシリーズ時に視聴者が最も多く見たウルトラ作品は『帰ってきたウルトラマン』でも『ウルトラマンA』でもなく『ウルトラファイト』だったのかもしれない。そして『ウルトラファイト』の主人公であるウルトラセブンにも人気が集中したと考える事が出来る。

帰ってきたウルトラマン』におけるウルトラセブンのゲスト出演は初代ウルトラマン帰ってきたウルトラマンの関係が明確になっていなかったのが理由の一つだと考えられるが、『ウルトラマンA』と『ウルトラマンT』におけるゲスト出演、そして『ウルトラマンレオ』における準主役は『ウルトラファイト』の人気も関係していた可能性がある。

こうしてウルトラ戦士中最多出演を誇ったウルトラセブン初代ウルトラマンに負けない知名度と人気を得たと考えられる。もちろん『ウルトラセブン』そのものが現在の鑑賞にも堪えられる傑作であった事は事実であるが、現在のウルトラセブン人気を考える上で『ウルトラファイト』の存在は重要な位置を占めていると考える事は出来るのではないだろうか。

 

通常の30分作品とは違った作品形式を持つ『ウルトラファイト』は他の作品では不可能と思われる要素も含んだ、ある意味、ウルトラシリーズにとって実験的な作品となった。それがオリジナルから再登場となった既存のキャラクター達に新たな一面を与える事になったと言える。

 

ウルトラ戦士と怪獣を前面に押し出すと言う視聴者の要望に素直に答え、毎日放映される事でこれまで以上に日々の視聴習慣に割り込み、一度は沈静化したと思われた怪獣ブームを再び蘇らせる事となった。賛否両論はあろうが『ウルトラファイト』が第2次怪獣ブームを起こすきっかけとなったのは事実だし、『ウルトラファイト』でのウルトラセブンの再登場が第2期ウルトラシリーズでの客演へと繋がっていった可能性は大いにありうる。

ウルトラファイト』が見せた今までウルトラシリーズが見せていなかった一面が後にもたらしたものは非常に大きい。