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shoryu38の特撮・ヒーロー日記

ウルトラマン、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013年公開)

ウルヴァリン:SAMURAI』(THE WOLVERINE)

2013年7月26日アメリカ公開

監督 ジェームズ・マンゴールド

脚本 クリストファー・マッカリー マーク・ボンバック スコット・フランク

 

X-MENシリーズ第6弾にしてウルヴァリンシリーズの第2弾。

 

今度は旧三部作の後日談となっていて、遂に『X-MEN:ファイナル・ディシジョン』の後の話が描かれる事となった。

 

日本が舞台になっているのだが現実の日本とは違った「トンデモニッポン」になっていて、5分に一回はツッコみどころがやってくると言う感じになっている。でも、アメコミ映画では珍しくアメリカ以外が舞台になっているので本作独特の雰囲気は個性があってなかなかに楽しい。特に新幹線バトルはありえないと思いながらも印象的で面白いバトルになっていた。

 

本作のウルヴァリンは既に記憶を取り戻していて、1945年の長崎や最初の恋人であるケイラについての言及がある。旧三部作でも少しずつ記憶を取り戻していってはいたが、どの時点で全てを思い出したかは不明。ウルヴァリンが本作冒頭で隠遁生活を送っていたのは『ファイナル・ディシジョン』でのジーン殺害の他、記憶が戻った事で過去の辛い体験を思い出したのも関わっていると思われる。

 

今回の敵はミュータントではなくて欲望渦巻く矢志田家となっている。

最初はヤクザが敵と思われたが、実はシンゲンがヤクザや警察を使って娘のマリコの暗殺を企んでいた事が判明する。病気にかかったヤシダは治療の為にあらゆる方法を試し、挙句にアダマンチウムにも手を出した事で矢志田産業自体を傾かせる事になった。ヤシダの息子であるシンゲンは父の汚点を隠してきたが、ヤシダが遺書で後継者に息子シンゲンではなくて孫娘マリコを指名した事を知る。シンゲンは娘のマリコを政治家のモリと婚約させる等して権力を強めようとしていたが、マリコが矢志田産業の実権を握ると自身の立場が危うくなると考え、娘マリコを殺して自分が矢志田産業の後継者になろうとする。

ところが、実はヤシダは死んでおらず、表向きは死亡扱いとして、裏ではアダマンチウムで作られた鎧・シルバーサムライを装着する事で自身を生き延びさせ、さらにウルヴァリンの再生能力を自身に移植させる事で永遠の命を手に入れ、永遠に矢志田産業の実権を握ろうとしていた。

ヤシダは長崎の場面等で善良な人間として描かれていて、マリコも厳しい父に対して祖父は優しい人物と捉えていた。シンゲンですらヤシダは息子よりも孫娘の方が自分に近いものを持っていると感じていたので可愛がっていたと考えていた。しかし、実際はヤシダがマリコを後継者に指名したのはマリコが弱かったから。つまり、自分が永遠の命を手に入れて矢志田産業を支配続けるとなれば、独自の権力を持つ息子シンゲンは邪魔者で、何の力も無い孫娘マリコの方が都合が良かったのだ。

長崎の時は友情を交わしたヤシダとウルヴァリンであったが、ヤシダが年を取るにしたがって強欲になっていったのが面白い。それは「時間に限りがある」「常に変化する」人間ならではのもので、それが逆に時間に限りが無く、昔から変わる事が無かったウルヴァリンの特異性を引き立てている。

 

ハラダは矢志田家に仕えている忍者と言う設定だが、実はヤシダに従っていて、シンゲンですら知らなかった真相を既に知っていたと言うのがミソ。なので彼の目的や正体が中盤ではかなり謎めいたものになっていた。

終盤ではヤシダへの忠誠心が揺らいでマリコやウルヴァリンを助ける事となったが、マリコとハラダの関係がイマイチ弱かったのが残念。

 

ユキオは人の死を予知できると言うのはミュータントと言う事なのかな? ヤシダの死は予知できなかったのが実はヤシダが生きていたと言う伏線だったのは上手かった。

ユキオは派手な外見に特徴的な顔と印象に残るキャラクター。アクションも良く、今回限りの登場なのは勿体無かった。

 

逆にマリコは扱いがイマイチと言うか、結局、何をしたかったのか分かり難かったのが残念だった。もう少しヤシダ、シンゲン、ハラダとのシーンを増やして彼女の置かれている状況とか彼女の考えとかをハッキリと見せてほしかった。

 

Dr.グリーンの正体はヴァイパーと言うミュータント。シンゲンが「この女とウルヴァリンが矢志田家を壊した」と言っている事や、ヤシダがウルヴァリンの捜索を始めたのがおそらくつい最近である事を考えたら、彼女がヤシダにウルヴァリンの再生能力の移植やアダマンチウムによるシルバーサムライを提案したと考えられる。彼女の目的が単にヤシダを延命させる事とは思えないが、その辺りは特に描かれていない。

 

ラストにプロフェッサーXとマグニートーが登場。

この二人が揃った時の大物感はさすがの一言。

劇中でヤシダが生きる目的を失ったウルヴァリンの事を「主を失った侍=浪人」と言っていたが、そのウルヴァリンが再び目的を持って戦う事になる事を示した場面と言える。