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shoryu38の特撮・ヒーロー日記

ウルトラマン、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

「HERO OR NOT」 『仮面ライダーアマゾンズ』Episode8

仮面ライダーアマゾンズ

「HERO OR NOT」

仮面ライダーアマゾンズ』Episode8

2016年5月20日配信

脚本 小林靖子

監督 石田秀範

モズアマゾン 登場

 

う~ん。ここ最近面白かったのだが今回はどうも気になるところが多かった。

 

Episode6で悠はアマゾンであろうと人間であろうと守る者は守って狩る者は狩ると宣言した。しかし、Episode7では敵のアマゾンが人間の姿に戻ったら攻撃を躊躇してしまった。悠はこれまで人間として暮らしてきたのだから、化け物である怪人を殺す事は出来ても人間の姿をした相手を殺す事は出来なかった。これは人間としては仕方が無い事で駆除班も同じ苦悩を抱えている事が今回描かれている。

それを受けて今回の話でどのような答えを用意しているのかと思って見たのだが、今回登場したモズアマゾンが人間を襲い、怪人の姿であるモズアマゾンを悠が倒して終わっている。

悠はアマゾンでも人間を襲っていないアマゾンは狩らないと言っていたので、人間を食べていなかったモズアマゾンとは話し合おうとし、それが不可能でモズアマゾンが人間を襲ったら倒す事にしたのは理解できる。また、これは悠のミスが新たな犠牲を生んでしまうと言う仁の言葉の実証でもある。

問題なのは前回の話で怪人の姿をしたアマゾンは倒せるが人間の姿に戻ったアマゾンは攻撃できないと言う展開にしていながら、今回の話でモズアマゾンを怪人の姿にして悠に倒させた事。やはりここはモズアマゾンは人間の姿で悠に倒されるべきであった。もし今後も悠が人間の姿をしたアマゾンと戦う事が無かったのなら今回の問題提起自体が意味が無かった事になるし、次の話で悠が普通に人間の姿をしたアマゾンを倒すようになっていたら、それは今回の話でやっておかなくては効果が薄くなってしまうと言う話になる。

問題提起自体は面白かったのだが、ちょっと逃げた感じがして残念。

 

悠の「守る者は守って狩る者は狩る」を仁は「自分の都合で戦っている」と返す。

確かにこれは悠が善人と思っている者は守って悪人と思った者は殺すと言う事で危険極まりない。ただでさえ、悠は事情もあまり知らされていないし、これまで人との関わりが薄くて人付き合いが苦手なところがある。そんな悠に生殺与奪の権利を与えて大丈夫なのだろうか?

それに対して仁は「人間は守ってアマゾンは狩る」とし、駆除班は「金になるかどうか」で自分の行動を決めている。仁が言うように線引きが実に分かりやすいし、これなら迷いも少ない。ただし、これにも問題がある。

仁は元々は人間であり、アマゾンは人間が作り出したもので人間に害をなすものなので問答無用に倒すと言うのは分かりやすい。しかし、仁は人間を襲っていないマモルのようなアマゾンも狩るとし、逆に今回登場した下露のような人間は殺人犯でも守るとしている。ここで人間を日本人に、アマゾンを外国人に置き換えると仁の考えの問題点が分かる。日本人なら罪を犯しても守るけれど、外国人だと罪を犯していなくても外国人と言うだけで殺すと言っているようなものなのだ。

駆除班の金になるかどうかも問題がある。駆除班は以前にアマゾンとなった大滝を駆除しているので「金になるかどうか」は一貫している。しかし、これまでは駆除の対象がアマゾンだったのだが、もしこれが人間だったらどうなるのだろうか? 今回の下露は駆除の対象になっていないので駆除してもポイントは入らないが、仮に野座間製薬のアマゾンプロジェクトに害をなす人間が現れ、本部長などがそれらの駆除を駆除班に依頼する可能性がある。その場合も駆除班は「金になるから」駆除できるのだろうか?

 

ヒーローとは言え、他の命を奪っているのは確かで、その辺りの理由付けは実は曖昧なのが多い。大抵は主人公の「大切な人を守りたい」とか「大切なものを奪うお前達を許さない」とかで誤魔化しているのだが『アマゾンズ』はその誤魔化しを厳しく指摘した。そこは評価できるし、ここからどのように「ヒーローの生殺与奪の判断」を描いていくのかは楽しみである。ここをどう描くかで自分の『アマゾンズ』への最終判断も大きく変わっていくと思う。間違っても「「正義の味方」と言うヒーロー作品のお決まりのセリフを否定したぜ、やったー!」で終わってほしくない。上に書いたように仁や駆除班の考えも悠と同じく問題があるので、そこも厳しく切り込んでいってほしい。

 

今回は弓削智久さん演じる殺人犯が絶大なインパクトを残した。

でもこのシーンを見ていて、マモルが高井を連れて逃げれば良かったんじゃ?と言う疑問が生じる。レギュラーの女の子が顔面を殴られると言うニチアサではまず無理なシーンを描きたかったんだろうなと言うのは分かるんだけど無理のある展開だった。

 

美月が悠との生活を回想するが、この時の悠との生活シーンがEpisode1で実際に描かれていたものと随分と雰囲気が異なっていた。実際はかなり薄暗くて冷たくて空虚な感じがしていたのだが、美月視点だとあんなにも明るくて暖かくて充実している感じだったんだな。この認識のズレは面白かった。おそらく周りの誰が説得しても美月は今回の回想シーンにあった悠との生活こそを真実と信じて疑わないだろう。それか、ひょっとしたら、実際は違うと気付いていながらも、この回想シーンに依存しないと生きていけないのかもしれない。今はまだ美月の本格的な話は無いが、ちょこちょこと話は振られているので、いよいよこれから本格的に描かれる事になりそう。