読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ウルトラ38番目の弟

ウルトラマン、仮面ライダー、スーパー戦隊、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

『アメイジング・スパイダーマン2』(2014年公開)

スパイダーマン

アメイジングスパイダーマン2

2014年5月2日アメリカ公開

監督 マーク・ウェブ

脚本 アレックス・カーツマン ロベルト・オーチー ジェフ・ピンクナー

 

マーク・ウェブ監督のスパイダーマンシリーズの第2弾。

当初は本作の後にシリーズ第3弾と第4弾、さらにスピンオフとして『シニスター・シックス』と『ヴェノム』の製作が予定されていたが、本作の興行的失敗によってそれらは白紙となり、ソニーとマーベル・スタジオの提携によって、スパイダーマンはマーベル・シネマティック・ユニバースで再びリブートされる事となった。尚、全ての企画が完全に白紙になったわけではないらしく、『ヴェノム』に関しては現在も企画が進行中と発表されている。

 

前作にあった幾つかの謎が本作では解かれている。まずはピーターの両親の最期について。前作ではセリフによる説明のみであったが本作ではその場面が描かれている。また、父親が遺したメッセージから特殊な蜘蛛の遺伝子に耐えられるのは自分かその血を受け継ぐ者だけと言う事も明かされた。これによって、偶然が重なったサム・ライミ監督版と違って、マーク・ウェブ監督版ではピーターがスパイダーマンになるのはある種の運命であった事が示された。(ただし、ピーターが特殊な蜘蛛に噛まれるまでの過程はどちらも偶然によってであるが)

 

前作と本作で明かされた情報を並べると、オズボーン家に代々伝わる遺伝性の病を克服する為にノーマン・オズボーンは遺伝子治療に着目し、ピーターの父リチャードとコナーズ博士がそれに取り掛かっていた。しかし、ノーマンがその遺伝子研究を軍事転用しようとしている事を知ったリチャードは研究データと共に逃げようとしたがオズコープ社によって命を奪われてしまった。その後、残ったコナーズ博士によって研究が続けられ、ピーターが見付けたデータを組み込んで実験を行った結果、リザードが誕生してしまった。リザード事件後、オズコープ社は遺伝子研究の成果を表向き廃棄。そしてノーマンは遂に死去してしまうと言ったところかな。

 

前作のレビューにも書いたがサム・ライミ監督版に比べてマーク・ウェブ監督版は色々と繋がっている。サム・ライミ監督版では超人達の誕生に関連性はあまり無いのだが、マーク・ウェブ監督版ではスパイダーマンリザード、グリーンゴブリンは全てリチャードの研究を基に誕生している。唯一、リチャードの研究と無関係なのが本作登場のエレクトロなのだが、エレクトロに変身するマックスはオズコープ社の社員となっていて、クライマックスに登場するシニスター・シックスもオズコープ社の軍事品を使用していると、全てがリチャードとオズコープ社に繋がるよう設定されている。

 

前作に登場した謎の男が再登場。グスタフ・フィアーズと言う名前らしい。前作の時点では、ひょっとしたら、リチャードやノーマンが謎の男の正体なのかなと思ったが違ったようだ。ノーマンが軍事組織と関わりがある事が語られているので、その組織の人間なのかもしれない。本作ラストにハリーと接触し、今はレイブンクロフトに収容されて表立って動きが取れないハリーに変わってシニスター・シックス結成に向けて動いている。

 

そのシニスター・シックスだが、アメコミ原作ではドクター・オクトパスが中心となって作ったチームとなっているらしい。本作ではハリーとフィアーズが中心になって作っているので構成メンバーもアメコミ原作と違っていたと思われる。本作劇中では実際にアレクセイがライノのスーツを装着して街で暴れた他、ドクター・オクトパスやヴァルチャーのアイテムが登場している。

 

本作で気になる人物の一人がハリーの秘書となるフェリシア。アメコミ原作に登場するブラックキャットの本名がフェリシア・ハーディなので、おそらく彼女はブラックキャットになると思われる。(登場時点で既にブラックキャットになっているのか、後の話でブラックキャットになるのかは不明だが)

そのフェリシアだが特に説明無く重役の会議に出席していたり、オズコープ社の暗部を知っていたりと、かなり謎めいた部分がある。単に優秀な人間だったのか、それとも何か裏があるのか…。個人的には実はフィアーズと繋がっていたんじゃないかなと考えている。

 

本作に登場するスパイダーマンのスーツはマスクの目の部分が大きめに作られている。個人的には歴代スパイダーマンマスクの中でも本作のものが一番好き。

 

まさかのヒロイン死亡に驚いたクライマックス。

グウェンが戦いの場所に来なかったらグリーンゴブリンに殺される事は無かったかもしれないが、彼女がいなければスパイダーマンはエレクトロを倒す事が出来なかった。ヒロインが戦いの場に出てくると邪魔に感じる事があるが、グウェンにそれを感じないのは彼女がスパイダーマンの力になっているからであろう。(と言うか、実はグウェンの方が勝利に関する決定打となっていて、スパイダーマンは時間稼ぎをしている事が多い)

主人公とヒロインの恋の擦れ違いはサム・ライミ監督版にもあったが、サム・ライミ監督版のMJがファザーコンプレックスからくる男性依存症であったのに対し、本作のグウェンはピーターに依存する事無く自立した存在となっていた。(どちらかと言うとピーターの方がグウェンに依存している感じ)

ヒロインを死なせて今後の展開をどうするつもりだったのかは不明だが、当初の予定では本作にMJを登場させるようだったので、MJが新たなヒロインになったと考えられる。

 

本作にはハリーが登場するのだが、サム・ライミ監督版ではハリーの方がピーターより身長が高かったのに対し、本作ではハリーの方がピーターより身長が低くなっているのが特徴。また、サム・ライミ監督版にあったファザーコンプレックスも無くなっている。スパイダーマンシリーズはサム・ライミ監督版の頃から「父と子」と言うテーマがあり、マーク・ウェブ監督版でも前作はその要素が強かったのだが、本作ではピーターは自分の父親リチャードやグウェンの父親ジョージの存在に悩むものの、ヒロインのグウェンと敵のハリーは父親と言う存在から既に一歩抜け出しているのが興味深い。

 

本作で何よりも盛り上がるのはやはりラストのスパイダーマン復活の場面であろう。この場面はスパイダーマンシリーズに留まらず、ヒーロー作品においても歴史に残る感動の名場面であった。

と言うか、まぁ、これだけラストで盛り上がってここで終わりと言うのはなぁ…。やるせない…。

 

さて、幻となった『アメイジングスパイダーマン3』だが、おそらくはシニスター・シックスとの戦いがメインになると思われる。ハリーとの決着がここで付くのかどうかは今となっては分からないが、仮に付いた場合、ピーターは恋人に続いて親友までも失う事になってしまう。つまり、『アメイジングスパイダーマン2』ラストでのスパイダーマン復活と言う感動の場面はピーターが親友ハリーを自分の手で倒さなくてはいけないと言う道を歩む事になった場面であったとも言える。スパイダーマンは街を破壊する悪人を倒すヒーローとして人々から感謝と称賛を受けるであろうが、ピーター・パーカーと言う人間は親友を手にかけた罪を背負う事になる。ここからはさらに推測でものを書くが、続く『アメイジングスパイダーマン4』ではそんなピーター・パーカーと言う人間の救済を描く内容となっていたのかもしれない。

 

それにしても企画が進んでいる『ヴェノム』はアメイジングスパイダーマンシリーズとどこまで繋がっているのか…? 気になる。