読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ウルトラ38番目の弟

ウルトラマン、仮面ライダー、スーパー戦隊、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

『宇宙怪獣ガメラ』(1980年公開)

ガメラ

『宇宙怪獣ガメラ

1980年3月20日公開

監督 湯浅憲明

脚本 高橋二三

 

ガメラシリーズ第8弾で昭和ガメラシリーズの最終作となっている。

1971年に倒産した大映が1974年に徳間書店の子会社として再建されたのを受け、1980年に『ガメラ対ジグラ』以来9年振りに作品が制作される事となった。

 

かつて子供向け作品を見ていた子供達が大人になった事で1970年代後半にリバイバルブームが起き、1979年の『ザ☆ウルトラマン』と1980年の『ウルトラマン80』でウルトラシリーズが、同じく1979年の『仮面ライダー(新)』と1980年の『仮面ライダースーパー1』で仮面ライダーシリーズが、そして1984年の『ゴジラ(1984)』でゴジラシリーズがそれぞれ復活を遂げた。そんな中、ガメラシリーズも1980年の本作で復活を遂げている。

ただし、本作は完全新作ではなくて過去の作品の映像を再編集し、それに人間ドラマを新しく付け加えると言うゴジラシリーズの『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』と同じ作りとなっている。ウルトラ、ライダー、ゴジラがそれぞれ新作を作った中、ガメラシリーズだけ完全新作が作られなかったのは残念。

 

題名が『宇宙怪獣ガメラ』となっているが本作のガメラは宇宙怪獣と言う設定にはなっていない。これは当時がSFブームだったのを受けて名付けられたのだと思われる。

 

さて、内容だが…、一言で言うなら予告編から本編までどの場面を切り取って見ても「この映画、ヤバい…」と言う感想しか出てこない作品である。カオスな怪獣作品と言うのはいくつかあるが、ガメラシリーズと言うメジャーシリーズでこのレベルのカオスさはもう凄いとしか言いようがない。

 

タイアップやら何やらと当時の流行モノがそのままぶち込まれていて、ある意味、今の時代では作られないだろうなと思う作品。

ざっと挙げれば、キララ達の設定やデザインやラストシーンでの圭一を連れての空中遊泳は『スーパーマン』で、M88星人と言う設定はウルトラマンで、ポーズをとって変身するのは仮面ライダーであろうか。敵の宇宙海賊船ザノン号のデザインは『スター・ウォーズ』のスター・デストロイヤーとなっている。

さらに劇中には『宇宙戦艦ヤマト』のヤマトと『銀河鉄道999』の999号がそのまま(アニメのまま)登場。『週刊少年ジャンプ』の話題が出たかと思ったら『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の両津勘吉(に似た警官)も出てくる。また、ガメラが歩くと足下で「さらばドジラ」と言う映画看板が倒れると言うシーンまである。こんなに怖いもの知らずな怪獣作品を自分は見た事が無い…。

これまでのガメラシリーズもタイアップやら何やらはあったが、もう少し作品に合わせた使い方をしていた。万博や鴨川シーワールドにしても、主人公がそこにいる理由付けはしていたし、一応、作品のテーマと合わせていた。しかし、本作にはそれが無い。ヤマハとのタイアップなのか、やたらとエレクトーンが弾かれる場面が出てくるが単に弾いているだけ。これが今までのガメラシリーズだったら実はギルゲはエレクトーンの音が弱点だったくらいはしてくれたと思う。

 

本作の世界観は実にややこしい。さすがにこれまでのガメラシリーズとは世界観は繋がっていないだろう。劇中で明言はされていないが、この世界ではガメラは過去に実際に登場した怪獣ではなくてあくまで作り物のキャラクターだったと思われる。冒頭で子供達は漫画と同じ人が実際にいると言って葛飾区亀有公園前派出所に行くが、そこにいる両さん似の警官は「漫画と現実は違う」と言う話をする。しかし、この後、圭一の願った通りにガメラが現れて侵略者と戦うと言う展開に。おそらくは『ウルトラマン』の「怪獣殿下」のように「最初は怪獣はTVの中の作り物と言う世界だったが、途中から現実世界とTVの世界がごっちゃになり、少年の前に本当に怪獣が現れるようになった」と言う展開だと考えられる。

 

キララ役のマッハ文朱さん女子プロレスラーでもあったので格闘場面はさすがのカッコ良さ。キララ達は戦闘は好まないと言う設定だったが、ここはマッハ文朱さんにガッツリとアクションを展開してほしかったところ。

 

ギルゲはガメラシリーズに登場する女性宇宙人らしく、かなりなドジっ娘で思わず応援したくなる。それにしても、何度も失敗しているギルゲに対して何度もチャンスを与えるザノン号のキャプテンは人が良いのか指揮官として無能なのか…。

 

主人公の圭一が少年でそれ以外のメイン人物は全員が大人の女性なので、おねショタもビックリな展開となっている。圭一とギルゲが一緒のベッドで寝る場面はさすがに狙い過ぎな感じがするが…。と言うか、銃で足を撃たれた謎の女性と息子が一緒の布団で寝ているのを笑って済ませる圭一のお母さんはさすがにおかしい。