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shoryu38の特撮・ヒーロー日記

ウルトラマン、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

『宇宙大怪獣ギララ』(1967年公開)

『宇宙大怪獣ギララ』

1967年3月25日公開

監督 二本松嘉瑞

特技監督 池田博

脚本 二本松嘉瑞・元持栄美・石田守良

 

ゴジラ東宝ガメラ大映に続いて松竹が製作した怪獣映画。
これまで怪獣映画を作っていなかったので色々と詰めが甘いところがあるが面白い要素もあるので、このまま何本か作り続けてほしかったなと思う。
 
特撮に関しては同時期の東宝怪獣映画と比べるとやはりレベルは低い。しかし、東宝怪獣映画の怪獣が既存の生物や神話の怪物を基に作られたのに対し、ギララはこれまでに無い特徴的なデザインとなっていて面白い。
ギララ絡みではなかなか面白い特撮場面もあり、個人的には辺り一面が停電になって真っ暗闇になる→山の向こう側で爆発が起きて眩い光が現れる→山が陥没して爆発と共にギララ出現のシーンとギララが赤い発光体になって空中を移動するシーンが良かった。
 
未確認飛行物体(UFO)では?とされた謎の発光体だが、おそらくこれはギララの親で、AABガンマー号に卵を取りつかせて多くのエネルギーがある地球へと送り込んだのではないかと思う。
 
月面基地に檜風呂」を始めとしてSF部分に関してかなり厳しい評価を受ける本作。
褒められない出来になっているのは確かだが、見ていくと本作は「宇宙」が舞台である事にそれほど大きな意味は無いと気付く。ぶっちゃけると、舞台を宇宙から太平洋に変更し、火星を南海の孤島にして、月面基地小笠原諸島辺りにある中継地点にして、調査船が南海の孤島でギララの卵を持ち帰る事になった、でも話は通じる。
まぁ、宇宙を舞台にするのならもっとちゃんとしてほしかったと言うのはあるのだが、ここは得手不得手が出たのかなぁ…。
 
前半は宇宙に現れる謎の発光体の調査に携わる人々の話。ここで佐野を中心にした三角関係が描かれる等、「謎の発光体事件」より「主要人物の人間描写」に力が入れられている。ここは東宝怪獣映画(と言うより本多監督作品と言うべきか)で登場人物の話題が常に謎の事件そのものに向いているのと違っている。
ギララが出現した後半は佐野達の出番が少なくなって代わりに対策本部のメンバーの出番が多くなり、ギララが出した被害の報告とそれへの対処が主に語られるようになる。その為、前半はドラマ的で後半はドキュメンタリー的になっている。
 
ドラマに関しては後半に入ると色々と残念なところが出てくる。
例えばギララを倒せる可能性がある物質としてギララニュウムが出るのだが、少し場面が飛んだらいきなりギララニュウムの合成に成功したとセリフで説明されている。
そのギララニュウムを持ってAABガンマー号が月面基地から地球に向かうのだが、そのギララニュウムの発する放射能でAABガンマー号の動力が低下してしまう。解決するには原子炉にギララニュウムを保管するしかないが失敗したらAABガンマー号が爆発すると言う緊迫した事態になるのだが、これも少し場面が飛んだら成功して地球に到着したとセリフで説明されている。
さらにクライマックスでギララがFAFCを襲う際にリーザが倒れた装置の下敷きになって逃げられなくなるのだがこれもセリフで説明。そのリーザを助ける為に皆が来るのだが助けた瞬間もカットされていていつの間にか助けられていた。
このように「映画なんだからそこは実際に見せてくれないと駄目じゃん!」と言うシーンのカットが多く、ことごとく盛り上がりを欠いてしまっている。
 
面白い要素もあるんだけど一本の作品として見たら色々と残念な出来に終わったと言う感じの作品であった。でも、ギララのデザインは好き!