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ウルトラ38番目の弟

ウルトラマン、仮面ライダー、スーパー戦隊、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

『ゴジラ FINAL WARS』(2004年公開)

ゴジラ

ゴジラ FINAL WARS

2004年12月4日公開

監督 北村龍平

特殊技術 浅田英一

脚本 三村渉桐山勲

 

ゴジラ半世紀の歴史に一度終止符が打たれた作品。
ゴジラシリーズと言うより東宝怪獣映画に終止符が一度打たれたと言った方が良いのかもしれない。
 
自分はその作品のやりたい事は何なのかを考えながら見るので、そこがハッキリしている作品は楽しめる事が多い。そして本作は何をやりたかったのかが実に分かり易かった。アクションをやりたかったのだ。
 
ミュータントと言う人間離れした存在が誕生したと言う設定になっているが、このミュータントはいわば「人間の姿をした怪獣」なので、ミュータントも怪獣と考えると、本作は全編に亘って怪獣アクションが繰り広げられた作品だったと言える。
 
本作は怪獣が人間っぽく演出され、逆に人間は人間離れした存在が誕生する等、今まであった「怪獣と人間の境」がぼやけた感じになっている。『ゴジラ』から50年。遂に人間は怪獣と同格になった。(人間が怪獣と同じ化け物にまで異常進化したとも言えるが)
 
今まで人間は科学の力で怪獣や災厄を生み出していたが、人間自身の肉体は脆弱なままであった。それが本作のミュータントは生身で怪獣と戦い、カイザーに覚醒した尾崎は自分のエネルギーをゴジラに分け与えている。これにより人間はゴジラと同等の強さを持つ存在となった。
 
本作には『怪獣総進撃』のミレニアム版と言う側面もある。当時最新の技術で描かれた怪獣達による世界各都市の破壊シーンは迫力満点! 日本映画で世界規模の話を映像で見せてくれたのが嬉しい。
 
登場怪獣のチョイスが微妙に謎。
大ダコや大コンドルを出せとはさすがに言わないし、キングコングを出すのは難しいのも分かっている。夢の世界の存在であるガバラ、守護神のメガロ、G細胞が関わるビオランテやスペースゴジラ、最終兵器のデストロイアが出ないのも分かる。轟天号があるので人類はメカゴジラを作らなかったのだろうし、ゴジラの存在を知らなかったX星人メカゴジラを作らなかったのも当然。オルガは元は宇宙人なのでX星人以外の知的生命体を出すと話がややこしくなったのであろう。
なので、この辺りが出ないのは納得できるのだが、チタノザウルスとメガギラスは出してほしかった。そして出来ればモスラとバトラがタッグでガイガンと戦う場面とか見たかった。
逆にヘドラキングシーサーは出してほしくなかった。ヘドラは宇宙生命体がヘドロを始めとする公害物質と融合して誕生した存在なのでX星人がどのタイミングでM塩基を組み込んだのか謎だし、キングシーサーは仮にも沖縄の守護神だったのに…。
 
X星人によって地球最大の危機!
人類にとって起死回生の策であるファイナルウォーズ発動!
ゴジラが遂に復活して地球の反撃開始!
X星人ゴジラの力を測る為にジラ(エメゴジ)を送り込む!
盛り上がるBGMの中、日米ゴジラ夢の対決開始!
秒殺!!
の流れは何度見ても爆笑するw
 
「やっぱマグロを食っているようなのでは駄目だな」のセリフが有名な上記のシーン。
これで1998年版『GODZILLA』がゴジラファンの怒り恨みから解放された感じがするが、その一方で今度はやたらとネタ扱いされるようになり、真面目に語られなくなった感じがする。
1998年版『GODZILLA』は公開当時にゴジラファンの怒り恨みを買い、それが『GMK』の「日本の学者はゴジラと同類とは認めていない」と言うセリフで少し溜飲を下げられ、本作の秒殺とマグロ発言のネタ扱いでようやく許されたように見える。
 
物語に関してはとにかく「勢い!」。
細かい事は気にするな!
自分は事務総長が自力で脱出したところで考えるのを止めた。
 
アクション重視でドラマが弱い本作。
勢いがあったので途中まではサクサク見られるが、アクションに慣れてきた終盤になるとダレてくる。人間アクションは生身で殴り合うのが多かったので、カイザーに覚醒しての最終決戦はそこから一つレベルを上げて『ドラゴンボール』みたいにエネルギー弾の撃ち合いをするくらいしても良かったと思う。後に尾崎がゴジラにエネルギーを与える伏線にもなるし。
 
最後は人間の子供が大人達に向かって、ミニラがゴジラに向かって、戦いを止めるよう説得して両者が矛を収める結末。ゴジラの怒りの説明等、語っておくべき事は語っていたと思う。あのゴジラが人間に対する怒りを解く場面は何度見ても感慨深い。
 
ドン・フライ北村一輝の印象が強く残る作品。
そしてラストシーンの頃になるとケイン・コスギの存在を意外と忘れてしまう作品。
すまん! 風間!! 特攻までしているのに…。