読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

shoryu38の特撮・ヒーロー日記

ウルトラマン、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

『ゴジラ×メカゴジラ』(2002年公開)

ゴジラ

ゴジラ×メカゴジラ

2002年12月14日公開

監督 手塚昌明

特殊技術 菊地雄一

脚本 三村渉

 

龍二部作の1作目でゴジラシリーズ通算三体目のメカゴジラが登場。
昭和シリーズは侵略者の兵器として、地球のヒーローとなったゴジラの前にかつての破壊の象徴ゴジラとして姿を現し、平成VSシリーズでは人類が未来人の科学力を用いて作り、人類は自らの手でゴジラを意図的に生み出すに至った事を示した。そして本作では初代ゴジラの骨を基に作り出された事で、文字通り、本物のゴジラゴジラの対決を実現させる事となった。
ゴジラの影となるメカゴジラの登場はいつの時代もシリーズの終焉が近い事を感じさせる。
 
昭和シリーズのメカゴジラがメカ怪獣としての魅力を存分に発揮した後、平成VSシリーズのメカゴジラは感情的な部分を排してメカの要素を強め、逆に本作のメカゴジラは命あるものとして描かれた。
同じメカゴジラでも作品ごとに違うアプローチをされているのが面白い。特に『VSメカゴジラ』のラストを見た後で本作を見ると思わずニヤリとすると思う。
 
本作のメカゴジラゴジラの骨格を基に作られていて、最初の戦いではゴジラの咆哮に反応して暴走してしまう。これによって人類の守護者であった平成VSシリーズと破壊者であった昭和シリーズの二つのメカゴジラ像を一つの映画の中で描く事が出来た。
機龍のデザインは昭和シリーズの角ばった感じと平成VSシリーズのシャープな感じを合わせたもので、尚且つ21世紀作品らしさも兼ねていてかなりの良デザイン。
 
ゴジラシリーズの人類の兵器だとモゲラのような乗り込むタイプとスーパーX2のような遠隔操作のタイプがあるが機龍はその二つを合わせた展開となった。後半の直接乗り込んで戦う展開は燃える!
 
ゴジラと機龍の戦いは菊地監督なのもあってウルトラマンの戦いを思わせるような仕上がり。これまでの作品に比べてスピード感があって00年代に合ったバトルになっていたと思うが、弾き飛ばされたゴジラや機龍の体勢がなんかおかしかったのがちょい残念。
 
ドラマに関しては『とっとこハム太郎』との同時上映が決まっていたのでこれまでに比べて15分短くなっていて、やや駆け足。
前半は人物設定等をセリフでペラペラ喋っているので、感情移入と言う点では後半になるまで入り込み辛いところがある。
 
手塚監督作品だと前作『×メガギラス』ではGグラスパーと淳少年の関わりに無理があったが、本作では湯原の娘として沙羅を特生自衛隊に関わらせ、命の話で茜とダブル主人公として機能させる等、子供と大人を上手く絡ませていた。
 
今までのゴジラシリーズでも女性が主人公になった作品はあったが、それでも男性もドラマで重大な役を担っていた。しかし、本作のドラマは茜と沙羅が主役で男性陣はそのドラマを引き立てる要素に過ぎない。(湯原教授も彼自身のドラマは無く、沙羅のドラマの為に存在している)
ウルトラ、ライダー、戦隊と変身ヒーローの場合は玩具の関係で女性が主人公になる事は無いが、ゴジラガメラと言った怪獣映画では女性が主人公になる事がある。この「女性が主人公の怪獣作品」にはまだまだ可能性があると思う。
 
茜のドラマとしては見れば上手く出来ているのだが、ゴジラと機龍の物語としては消化不良が否めない。
ゴジラを茜の倒すべき敵として機龍を茜が使う力としていれば良かったのだが、沙羅の話でゴジラや機龍も命あるものとした事で着地点がブレた感じ。
クライマックスで茜が機龍は自分と同じと語っていて、それも茜のドラマとして見れば理解できるのだが、それは人類の核兵器で眠りから起こされ新たな超兵器で骨にされ今度はメカにされて同族と戦わされる事となった機龍のドラマには繋がっていない。
ゴジラも機龍に反応して上陸しているのかと言うセリフがあるが、それでは行動に説明がつかないところもあり、結局のところ、ゴジラがどうして現れたのかが作品の中でよく分からなくなってしまった。
 
モスラ』や『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』と繋がっているとして、劇中にそれらの作品の映像が流れたのに驚いた。
平成に入って特撮作品は昭和からの流れを切るようになったが、本作は昭和の作品と直接繋がっているとした。この昭和の作品を直接繋がった世界観で復活させる(しかも有名作だけじゃなくてマイナー作も)と言う流れは後の『ウルトラマンメビウス』や『海賊戦隊ゴーカイジャー』に通じるものがある。
 
暴走した機龍がビルを突き破る場面は夕焼けや電線もあって怪獣作品として素晴らしい絵で、最終決戦に挑む時の機龍の空中発進はロボットアニメ的な素晴らしい絵と、特撮とアニメにおけるロボット描写を色々と見られる作品である。
 
ゴジラの骨格を基に作られた、暴走、クライマックスでの全国からの送電等、『新世紀エヴァンゲリオン』を思わせる要素がたくさんあり、エヴァ好きの自分としてはその辺りも楽しめた。
アニメ的な描写も実写で出来るようになったんだなと感じる作品。