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shoryu38の特撮・ヒーロー日記

ウルトラマン、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015年公開)

スター・ウォーズ

スター・ウォーズ/フォースの覚醒』

2015年12月18日アメリカ公開

監督 J・J・エイブラムス

脚本 ローレンス・カスダン J・J・エイブラムス

 

スター・ウォーズシリーズの第7弾にして新たな三部作の始まり。

 

見た感じの印象は「旧三部作を今の時代にリメイクするとこんな感じになる」と言ったところであろうか。旧三部作は帝国と言う敵が最初に設定されていて、それに立ち向かう主人公達の冒険を描いたシリーズで、新三部作はシスの暗黒卿と言う見えない敵が徐々に魔の手を広げていき、主人公がそれに飲み込まれるのを描いたシリーズであった。今回は帝国の残党であるファースト・オーダーが最初から出ていて、そのファースト・オーダーとレジスタンスの戦いに関わった人々の冒険を描いているので旧三部作の雰囲気に近くなっている。過去の作品の要素を再現しながら現代的な要素を加えてシリーズを復活させたと言う点で同年公開された映画の『ターミネーター:新起動/ジェニシス』に近い作りと言える。(男性より女性の方が強くなっているところとかも)

 

スター・ウォーズシリーズは新三部作は真面目でやや堅苦しかったが、旧三部作はコミカルな部分もあって意外と「ゆるい」。本作もコミカルなやり取りが多く、そこは旧三部作っぽいなぁと感じた。因みに新三部作はその真面目で堅苦しい雰囲気がアナキンを暗黒面に落とす事になり、旧三部作はハン・ソロC-3POが生むそのコミカルでゆるい部分がルークが暗黒面に落ちずに済んだ一因になったと言えるので、新たな三部作はこのままの雰囲気で行くのなら旧三部作のようなハッピーエンドに至るかもしれない。(カイロ・レンがどう動くかで変わる可能性はあるが)

 

今回の物語の主人公であるレイはかなり強い女性。

新三部作のヒロインであるパドメは『エピソード1』や『エピソード2』では戦う場面もあったが最終的に彼女は「アナキンに守られる存在」となった。彼女は民を守る為に戦う人間であったが戦士と言うより女王であって議員であった。これが旧三部作のヒロインであるレイアになると最初から最後まで戦う場面があった。彼女は姫であったが反乱軍のリーダーでもあったのだ。『エピソード3』におけるパドメとアナキンの関係と違ってレイアとハン・ソロの関係はあくまで対等。それは『エピソード5』でレイアの「愛している」に対してハン・ソロが「知っていた」と返したのを『エピソード6』で今度はレイアがハン・ソロに返す辺りにも表れている。

そして今度のレイは常に戦い続けた女性で「男性のフィンを助ける存在」となった。劇中ではフィンがレイの手を取って共に逃げようとしたらレイは自分一人で逃げる事が出来、フィンの危機をレイが助け、カイロ・レンに囚われたレイをフィンが助けようとしたがレイは自力で脱出し、最後もフィンはレイを助ける為にカイロ・レンと戦うも敗北し、その後にレイがカイロ・レンを倒してフィンを助けると徹底している。

『エピソード1』から本作へと物語の流れに合わせて女性が強くなっていくのが分かる。

 

フィンはストーム・トルーパーであるがファースト・オーダーのやり方に恐怖して逃げ出したと言う設定。「人を殺さない」と言っていながらかつての仲間だったストーム・トルーパーを次々に倒しているが、これはフィンが単に博愛主義者とかそう言うのではなくて帝国やファースト・オーダーの「恐怖による支配」に恐怖したから。恐怖によって銀河を支配しようとしたら、その恐怖によって裏切り者が出て、さらには逆襲されると言うのが皮肉。

フィンは「かつての仲間に追われている」「コミカルな部分を担当している」から旧三部作のハン・ソロや新三部作のジャー・ジャー・ビンクスに当たるキャラクター。ハン・ソロのような修羅場を潜り抜けてきた頼もしさと言ったものが無いので、どちらかと言うとジャー・ジャーに近いのだが、ラッキーマンの如く幸運が続いて生き残ったジャー・ジャーに対し、フィンは自分の弱さを自覚しているし、レイを助けようと立ち上がる勇気があるので、感情移入しやすくなっている。

フィンで面白いのはライトセーバーを扱う展開。『エピソード5』でハン・ソロが使用したようにライトセーバージェダイ以外も使える武器なのだが、どうしてもフォースが使えないと扱えないイメージがあった中、一般人のフィンがライトセーバーを振り回して格上の相手に立ち向かっていく図は見ていて思わず応援したくなる熱さであった。

 

ポー・ダメロンは前半でフィンと出会い、その縁があって後半でフィンはレジスタンスの仲間に入る事が出来た。彼の役回りは『エピソード4』のルークの友人で、ルークの反乱軍入りを推薦したビッグスに近い。主人公の友人と言うビッグスの立ち位置は非常に面白いものだったのだが残念ながら彼は『エピソード4』でダース・ベイダーに殺されている。このビッグスのキャラをもっと大きくしたのが本作のダメロンと言える。

 

カイロ・レンは非常に面白いキャラクター。予告編や劇中の前半はかなりカッコ良いキャラクターなのだが劇中後半からは徐々に弱さ若さを見せるようになる。

スター・ウォーズの敵キャラと言えば、旧三部作のダース・ベイダー、『エピソード1』のダース・モール、『エピソード2』のドゥークー伯爵、『エピソード3』のグリーヴァス将軍等がいるが彼らは「登場した時点で強さが完成している」。ダース・ベイダーが『エピソード4』から『エピソード6』にかけて強くなったと言う話は無いし、新三部作の敵キャラ達も途中でパワーアップしたりする事は無かった。それは彼らが主人公に対する壁であったからだ。しかし、カイロ・レンは違う。彼の強さはまだ未完成で、彼は失敗をし、遂にはレイに敗北を喫する。しかし、スノークがカイロ・レンの修行を完成させると言ったようにこれから彼は強くなっていくのであろう。彼はスター・ウォーズシリーズ初の「強くなっていく敵キャラ」となるのだ。…多分。…ひょっとしたらこのままヘタレキャラ一直線になる可能性もあるけれど。

 

実際に映画を見て意外と印象に残ったのがハックス将軍。『エピソード5』でダース・ベイダーが実質的に帝国軍の現場全てを取り仕切るようになってから、ダース・モールやグリーヴァス将軍のようないわゆる「人間離れしたキャラクター」が敵キャラとして登場するようになった。パルパティーンも皇帝になってからは長寿の魔法使いみたいな外見になっているし。(ドゥークー伯爵は普通の人間の外見をしているけれど演じているのがクリストファー・リーなので)

なので、普通の人間でここまで前面に出てくるハックス将軍は見ていて「おっ!」と驚かされるものがあった。スター・ウォーズシリーズだと『エピソード4』に登場したターキン総督を継ぐキャラクターと言える。スター・ウォーズシリーズが段々とフォースを扱う者達の戦いになっていった中で忘れられていった感じがするが、ジェダイでもシスでもない普通の人間でありながら皇帝に代わって銀河を支配できる可能性を手に入れていたターキンのキャラは中々に面白かった。

 

BB-8は実に可愛い!

R2-D2は実はかなり強くて頼りになるので「かっこいい」「男前」と思うキャラで、BB-8は逆に「可愛い」「守ってあげたい」と思うキャラになっている。

 

本作の見所の一つとして旧三部作に登場したメンバーの再登場が挙げられる。R2-D2C-3POは出番こそ少ないがいつも通り。ハン・ソロとレイアも旧三部作から30年後と言うイメージに合っていた。色々あったんだろうけれどハン・ソロが30年経っても相変わらずヤバい橋を渡っていたのには思わず「お前って奴は…」と苦笑いしたくなったw

そして本作最大の衝撃はやはりハン・ソロの死であろう。『エピソード4』でのオビ=ワンを思わせる立ち位置だったので嫌な予感はしていたが…。あんなに怒るチューバッカを自分は見た事が無かった。

ハン・ソロの死は今後の展開に必要だったのだろうけれど、ルークとの再会が描かれなかったのは非常に残念だった。

 

ストーリーに関しては前半はルークの行方を巡る話がメインで、後半はスターキラーを止める為にレジスタンスがファースト・オーダーに攻撃を仕掛ける話がメインになっている。前半のメインであったルークの行方が後半になると脇に追いやられてしまったので、後半のメインであるスターキラーの話が終わると唐突にルークの行方が判明すると言う展開になってしまった。『エピソード4』を踏襲するのなら最後はデス・スター攻防戦のような展開を入れたかったのは分かるが、ここは最初から最後までルークの行方を話の中心に置いていた方がラストシーンがさらに盛り上がったと思う。

 

本作はスター・ウォーズシリーズを復活させ、さらにこれから始まる新たな物語に対する期待も感じさせる仕上がりとなっていた。これからスター・ウォーズシリーズはスピンオフを含めて毎年新作映画が公開されると言う物凄い事態に! まさかこんな状況が訪れるとは数年前は思ってもみなかった。スター・ウォーズ新時代が幕を開けたのだ!