読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ウルトラ38番目の弟

ウルトラマン、仮面ライダー、スーパー戦隊、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

『仮面ライダー×仮面ライダー ゴースト&ドライブ 超MOVIE大戦ジェネシス』

仮面ライダーゴースト

仮面ライダー×仮面ライダー ゴースト&ドライブ 超MOVIE大戦ジェネシス

2015年12月12日公開

脚本 林誠人

監督 金田治

 

う、う~ん…。なんと言うか、まとまりの無い映画だった。同じ金田監督だからと言うわけじゃないんだろうけれど、春映画と同じまとまりの無さだった。

 

MOVIE大戦シリーズは『ディケイド』と『W』が共演した『MOVIE大戦2010』から始まっている。この作品の最大のインパクトは『ディケイド』と『W』のエピソードがそれぞれ別のパートで描かれ、それが最後のMOVIE大戦パートで一つに繋がったところ。ディケイドとWの間にある世界の壁がぶっ壊されて両者が一緒になる場面を初めて見た時の感動は今でも忘れられない。

そんなわけで以降もMOVIE大戦シリーズは前作と現行作品のエピソードがそれぞれのパートで描かれ、それが最後のMOVIE大戦パートで一つになると言う形が採られていた。中には前作『OOO』と現行作品『フォーゼ』の他に前々作の『W』と7人ライダーのパートを加えた『MEGA MAX』やMOVIE大戦パートを現行作品『鎧武』のパートにまとめた『戦国MOVIE大戦』等もあった。『超MOVIE大戦ジェネシス』は前作『ドライブ』と現行作品『ゴースト』とMOVIE大戦パートを全て一つにまとめていて『戦国MOVIE大戦』をさらに推し進めた形と言える。『戦国MOVIE大戦』はTVシリーズの後日談となった『ウィザード』のパートと平成ライダー15作品目が推し出された『鎧武』パートのバランスが悪く、一つの映画の中に雰囲気がまるで異なる2作が強引に詰め込まれたような形になっていた。なので『超MOVIE大戦ジェネシス』で3つあるパートを2つにするよりはいっそのこと1つにまとめてしまおうとなったのは分かる。

 

平成ライダーは各作品ごとに世界観やテーマが異なっていて、それを一つの映画で取り扱うのはなかなか難しい。これまでのMOVIE大戦が3つのパートに分かれていたのは、作品ごとに世界観が異なるのなら下手に繋げずに前作は前作で現行作品は現行作品でやった方がドラマが作り易かったからと思われる。最後のMOVIE大戦パートはエンターテイメント作品としてのスペシャル編として見れば良い。

しかし、今回はパートを分けずに世界観の異なる『ドライブ』と『ゴースト』を一つの映画で取り扱う事になり色々な問題が生じてしまった。時系列の問題とかもだが、見終わって感じたのは「この映画の軸は結局何だったのか?」と言う疑問であった。『ドライブ』メンバーの後日談や退場キャラとの再会をする一方、『ゴースト』メンバーの前日談やタケルの父親の死の真相等もしなければいけないと、一つの話で描かなくてはいけない事が多すぎた。仮にこれが従来のMOVIE大戦シリーズのようにパートが分かれていたら『ドライブ』パートではベルトさんやチェイスロイミュードと言うかつての友との再会を果たしながらも進ノ介と霧子は結婚して新たな道に進み、『ゴースト』パートは死んだ父親と交わした約束を軸を始まりにタケルが夢を持って叶える為に生き返る事を改めて決意すると言う「過去」と「現在」と「未来」をテーマにした話になっていたと思う。しかし、それらを一つの話にまとめてしまった為、同じ主役ライダーなので、進ノ介がタケルと一緒に10年前に行ってしまった為に蘇ったハートとの対面が行われなかったりと全体的に『ゴースト』メンバーの話に合わせて行動した為に『ドライブ』メンバーの話があまり掘り下げられなくなってしまっていた。

また、これまでは映画のクライマックスに当たるMOVIE大戦パートで前作と現行作品のライダーが共闘する展開が用意されていたのだが、今回は序盤で共闘が実現してしまったのでクライマックスではサプライズも無くあまり盛り上がらない結果になってしまった。

 

因みに春映画の方だが、こちらは今年だと「仮面ライダー3号」、去年だと「平成ライダーVS昭和ライダー」と言うようにライダー集合とは別に作品の軸みたいなものは用意されているし、クライマックスを盛り上げる為にライダー全員で戦うのを終盤まで温存する等、一応、映画として形は出来ていると思う。

 

今回の映画はこれまであったMOVIE大戦シリーズの形を崩した事で色々な問題が起きた。脚本の林誠人さんは『ドライブ』と『ゴースト』どころか仮面ライダーに関わるのも初めての人だったのでそれらの問題をクリアーしながら話をまとめるのは難しかったのだと思われる。ここはやはり『ドライブ』や『ゴースト』を手掛けている脚本家の人に書いてもらって、林さんはいきなりコラボ映画を担当させるのではなくてTVシリーズのエピソードをまず手掛けさせてほしかった。

春映画の担当ですっかり評価が悪くなってしまった金田監督。本作を見るにやはりこの人は映画には向いていない。TVシリーズは悪くないのに映画だとどうしてこう…。

 

でも、悪い事ばかりではない。

これまでのMOVIE大戦シリーズでは前作と現行作品の人物が絡むのはクライマックスのMOVIE大戦パートくらいだったので、絡む時間は限られているし絡む人物も限られていた。しかしそれが本作では主役ライダーの他にりんなさんや現さんまでもが最初から最後まで出て『ゴースト』メンバーと絡んでいた。

これまで3つあったパートを初めて1つにまとめた今回は全体的に混乱が見られたが、スーパー戦隊のVSシリーズのようにフォーマットを固めて取り上げる要素を絞れば、面白いコラボ映画が作られると期待したい。

 

内容に関してだが、タケルの人格形成に多大な影響を与えた父親との話なので、この映画を見たらタケルに対する感情移入の度合いがかなり違ってくると思う。TVシリーズで父親の話をどこまでするか分からないが、この映画を見たら「再び生きる為に眼魂集めをするタケル」の事を応援したくなるはずだ。

正直言うと、自分はTVシリーズで「最終回でもタケルが生き返らない」展開もありうると思っていたのだが、今回の映画を見ると、やっぱりタケルには生き返ってほしいと思うようになった。さらにぶっちゃけて言うなら、なんとか歴史を捻じ曲げてタケルの父親が死なないルートになってくれないかなと思いながら映画を見ていた。タケルの少年時代を演じた子役の演技も良いので、タケル好きの人はぜひ見てほしい。

 

あ、あと、この映画のクライマックスでのバトルシーンで、いずれTVシリーズでも御成の活躍が見れるはず!と期待してしまう場面があった。あれは是非ともTVでやってTwitterで皆が大騒ぎするのを見てみたいw

 

追記。

マコト兄ちゃんのキャラが違い過ぎてビックリするのだが、確か今回の映画ではカノンの妹眼魂が出ていなかったはず。

ひょっとしたら、妹眼魂関連の話が無い世界でのマコト兄ちゃんなのかも。TV本編ではタケルにカノンにアランにと皆から「変わった」と言われているマコト兄ちゃんだが、今回の映画は「変わっていない」マコト兄ちゃんだったのかもしれない。