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shoryu38の特撮・ヒーロー日記

ウルトラマン、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

『メカゴジラの逆襲』(1975年公開)

メカゴジラの逆襲

1975年3月15日公開

監督 本多猪四郎

特技監督 中野昭慶

脚本 高山由紀子

 

メカゴジラシリーズ第2弾。
冒頭に前作の戦闘場面が挿入されて続編要素が強くなっている。本作ではメカゴジラが実際に出撃するのが後半になっているので、前作の戦闘場面を冒頭に挿入する事で作品全体にわたってメカゴジラが出ているように構成したのだと考えられる。
 
今回のゴジラは子供の危機に現れるなど完全にヒーローになっている。
シルエット風の初登場シーンがカッコイイ! 前作での沖縄上陸場面といい、中野監督による怖いゴジラを見てみたいと思う場面。そしてそれは本作から9年後に実現する事になる。
 
福田監督が人間関係を整理してアクションを重視するのに対し、本多監督は人間関係重視。福田監督だと単なる敵味方の戦いになるが、本多監督による本作では人間と宇宙人の間で揺れ動く桂と彼女を信じる一之瀬のドラマが軸になっていて、さらにそこに山本の想いを加えてきている。
 
敵側も真船博士とブラックホール第三惑星人の思惑にズレを生じさせるなど複雑。
福田監督作品は人間関係の変化はあまり無いが、本多監督による本作では桂を取り巻く状況の変化がそのまま戦況の変化に繋がっている。ドラマ重視には嬉しい作りになっているが、一方でアクションは地味で盛り上げに欠けていた。
 
福田監督作品では主人公チームと敵チームがそれぞれ一つにまとまっているが、本多監督による本作では敵側は真船博士とブラックホール第三惑星人に分かれ、主人公側も一之瀬とインターポールと防衛隊に分かれている。福田監督作品は分かり易くてアクションに時間が割ける、本多監督作品は重厚なドラマを展開できると言う利点がある。
 
真船博士が恐竜発見を発表したのは20年前でゴジラが現れた辺り。その恐竜を制御すると発表して学会を追放されたのが15年前で『キングコング対ゴジラ』以前。表向きは死んだとなっているのが5年前で円谷英二監督が亡くなった辺りとなっている。
怪獣がいる世界で恐竜生存を発表して真船博士は学会を追放されたと紹介される事があるが、真船博士の研究で問題視されたのは「恐竜を制御する事」。つまり、人間が他の生物を操ると言う事に対する倫理的な問題。
『怪獣大戦争』でX星人が登場して以降、怪獣を操る宇宙人が多数登場し、(時系列的には未来だけど)『怪獣総進撃』では人間も怪獣をコントロールしているので、1961年以前は問題視された生物のコントロールも若い世代の一之瀬には禁忌ではなくなっていた。なので、一之瀬はチタノザウルスを発見して真船博士の研究を証明し、自分は真船博士の研究を継ごうと言えたのだ。志を同じくする一之瀬の存在は真船博士にとって救いになった可能性があるが、いかんせん、真船博士が言うように遅すぎた。
 
本多監督は『ゴジラ』でゴジラと芹沢博士を重ねたと言われているが、本作では桂がサイボーグとしてメカゴジラと、真船博士の娘としてチタノザウルスと重ねられている。
では、ゴジラは一之瀬かと言われたら、ゴジラの描写が少なくて何とも言えない。
人間を通して怪獣を描くのが本多作品の傾向だが、『ゴジラ』に比べて今回は上手くいかなかった感じ。桂でメカゴジラとチタノザウルスを描いたのに、ゴジラに通じる人間キャラを配置できなかったのが残念。
 
本作で70年代のゴジラも終了。
自分は70年代の5作は『ゴジラの息子』と『怪獣総進撃』の間に入ると考えている。
ゴジラ』から『ゴジラの息子』、『ヘドラ』から『メカゴジラの逆襲』、そして『怪獣総進撃』で完結と言った感じ。(『オール怪獣大進撃』は番外編)
 
本作が公開された1975年はゴジラウルトラマン仮面ライダーのシリーズが一旦終了し、代わりにスーパー戦隊がシリーズ開始する等、特撮にとって大きな転換期の年となった。