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shoryu38の特撮・ヒーロー日記

ウルトラマン、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』(1972年公開)

ゴジラ

『地球攻撃命令 ゴジラガイガン

1972年3月12日公開

監督 福田純

特殊技術 中野昭慶

脚本 関沢新一

 

福田監督のコミカルで軽快な演出が冴える一本。
怪獣作品と言えばどうしても重めの雰囲気になるのだが、それを軽く見られるようにしたのは娯楽作品として間違っていない。子供作品の悪役として怖さと親しみやすさを両立させた事務局長のキャラが面白かった。
 
「平和」と言う言葉を胡散臭く感じ、仕事は無いのにプライドは高い漫画家と言う主人公の設定が福田監督作品らしい。他にもヒッピーと言った社会と切れている若者が最終的に人々を救う事になるのが福田監督作品の特徴。おそらくだが、本多監督作品だと志摩兄さんが主人公になっていたと思う。
 
菱見百合子さん演じるトモ子の強さには驚いた。どう考えても『ウルトラセブン』のアンヌ隊員より強いw ここまで格闘技が強い女性はこれまでのゴジラシリーズにはいなかった。女性が強い時代になったんだなと実感。でも、トモ子に戦わせて自分は隠れている源吾は男以前に主人公としてどうかと思うw
 
異変を感じたゴジラアンギラスを偵察に向かわせるが、アンギラス自衛隊の攻撃を受けて撤退。怪獣上陸を阻止した自衛隊の強さに驚く。まぁ、この頃の地球怪獣は同じ地球生まれの人間を襲わなくなっていたので、アンギラスは本気を出していなかった可能性はある。
 
ゴジラより先に出ては自衛隊にやられガイガンにやられと確実に『ドラゴンボール』のクリリンポジションに至ったアンギラスガイガンの回転のこぎりで顔を切られる場面は刃物が苦手な自分には見ていて辛い場面。しかし、キングギドラ戦で勝利に至る大きな攻撃を決めた辺りもクリリンを彷彿とさせる。(アンギラスの方がクリリンより登場は先だけど) アンギラスは単なるヤラレ役カマセ役じゃない!
 
ゴジラアンギラスが吹き出しで会話する場面は正直言っていらない。
でも、悪役怪獣であるキングギドラガイガンに対抗する為、ゴジラアンギラスは親しみやすい怪獣になる必要があったのだろう。
 
本作の人間はゴジラは地球(人間)の味方として見ているが、そのゴジラは人間を守ろうと言う明確な意思表示はしていない。M宇宙ハンター星雲人は怪獣島に棲む怪獣達の抹殺を企んでいたので、あくまで自分達の身を守る為に戦ったとなっている。
作品としては正義のヒーロー怪獣としてゴジラを出さなくてはいけない。しかし、これまでの流れでゴジラが完全に人間の味方をするのはおかしい。そこで、ゴジラの人間に対する態度を明確にせず、あくまで自分達の身を守る為に立ち上がったとし、その一方で人間達はゴジラを頼りにすると言う展開にした。これによってゴジラ本人は自分達に危害を及ぼすM宇宙ハンター星雲人を倒しに来ただけなのだが、人間から見たら絶体絶命の危機にゴジラが来てくれたとなった。ドラマは人間目線で語られているので、劇中の人間がゴジラが助けに来てくれたと思ったら観客もそういう風に見えると言う仕組みになっている。
 
60年代後半から70年代前半におけるゴジラの描き方は絶妙なバランスの上に成り立たせようとしていて考察しがいがある。この頃のゴジラは単なるヒーローではない。
 
キングギドラガイガンが宇宙空間から地球に降り立つまでの映像がカッコイイ!
破壊された街の炎に照らされているガイガンがマジでカッコイイ!
とにかくガイガンがカッコイイ!!
 
ガイガンによる街の破壊場面は足のアップや見上げる構図が多くて巨大感が出ている。火炎や爆発もバンバン出ていてこれが低予算なのかと驚く。キングギドラの破壊場面は過去の作品からの流用があるので、キングギドラガイガンの場面を見比べて60年代と70年代の演出の違いを考えるのも面白い。