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ウルトラ38番目の弟

ウルトラマン、仮面ライダー、スーパー戦隊、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

『ウルトラマン』まとめ

ウルトラマン

ウルトラマン

1966年7月10日~1967年4月9日放映

 

概要

ウルトラシリーズ第2弾にしてウルトラマンシリーズ第1弾。

 

TVがモノクロからカラーに移行する中、『ウルトラQ』は設定を強化してのシリーズ続行が決定した。まず巨大怪獣を毎回登場させる事になったが、レギュラーが民間人だと怪獣との遭遇が不自然になり怪獣への対応にも手間がかかるので怪獣事件の専門家が設定された。次に怪獣対決を毎回盛り込む事になり、ゲストの怪獣と戦うレギュラーの怪獣が設定された。

 

これらを踏まえ、円谷プロはかつて制作中止になった『WOO』の企画を復活させる。アンドロメダ星雲のゲル状の宇宙生物WOOが活躍する内容だったが、ゲル状の宇宙生物は撮影に不向きだった為、没になってしまう。

次に円谷プロは『科学特捜隊ベムラー』を企画。科学特捜隊と正義の怪獣ベムラーが活躍する内容だったが、正義も悪も同じ怪獣ではややこしいと言う理由で正義の宇宙人レッドマンが活躍する『科学特捜隊レッドマン』へと変更され、最終的には『ウルトラQ』の続編でもあるので『ウルトラマン』となった。

因みにレッドマンは英語のスペルで「LEDMAN」と書き、「導く者」と言う意味になる。この後、『レッドマン』は『ウルトラセブン』企画時の題名にも使われている。

 

本編に先駆けて7月10日に「ウルトラマン前夜祭 ウルトラマン誕生」が公開録画中継で放映された。ウルトラマンがお茶の間のTVに初めて登場した記念すべき日として、現在は「ウルトラマンの日」となっている。

 

 

登場人物

ウルトラマン(古谷敏 中曽根雅夫)

身長 40m

体重 3万5千t

宇宙警備隊に所属する光の国M78星雲の宇宙人。

ベムラーを宇宙の墓場に護送する途中に逃げられ、それを追って地球にやって来た。その時に事故を起こして死なせてしまったハヤタ隊員に自分の命を与えて一心同体になり、地球の平和の為に働く事となった。

戦いではスペシウム光線や八つ裂き光輪等を使用する。

地球上では太陽エネルギーを急激に消耗してしまうので活動時間が限られている。太陽エネルギーが残り少なくなるとカラータイマーが青から赤へと点滅する。

最後はゾフィが持って来た命をハヤタ隊員に譲った後、ハヤタ隊員と分離して光の国へと帰っていった。

 

 

科学特捜隊

国際科学警察機構に所属する組織で正式名称は科学特別捜査隊。略して科特隊。

パリに本部を持ち、世界各地に支部がある。日本支部は東京近郊にある。

スーパーガン、マルス133、ジェットビートル、特殊潜航艇と言った各種装備で数多くの怪獣を倒した。しかし、防衛軍や自衛隊とは別組織で基本は調査組織。

危機管理がなっておらず、侵略者の侵入を許してしまう事が何度かあった。

 

ハヤタ(黒部進

25歳。科特隊のサブリーダー。常に冷静沈着で状況を的確に判断できる頼れる存在。物をよく落とす癖がある。お茶目な一面をのぞかせる時もある。

ウルトラマンと一心同体になり、ベーターカプセルでウルトラマンに変身する。ウルトラマンとは別人格だが記憶は一部共有している節がある。最後にウルトラマンと分離した時には一心同体だった時の記憶を失っていた。

 

ムラマツ(小林昭二

36歳。科特隊のキャップ。厳しさと優しさを兼ね合わせた良き隊長。科特隊が攻撃的にならないよう常に配慮している。ヘビースモーカーでパイプをくわえている事が多い。

 

イデ(二瓶正也

24歳。科特隊の頭脳派。マルス133や地底戦車ベルシダー等、様々な装備を発明している。ひょうきんで明るいがナイーブな一面も持っていて、自分達の仕事に疑問を持つ事もあった。ハヤタ隊員とウルトラマンの関係を怪しんでいた。

「待ってました!」が口癖。因みに「こんな事もあろうかと」と言うセリフは1、2回しか使っていない。

 

アラシ(石井伊吉

26歳。科特隊の肉体派。スパイダーショットの名手。イデ隊員とは名コンビを見せる。やや攻撃的な部分があるが、それは地球の平和を守らなければならないと言う使命感の強さから。「所詮、怪獣は人間社会に入れてもらえない可哀相な存在」と現実を直視している為、イデ隊員のように自分達の仕事に疑問を持つ事は少なかった。

 

フジ・アキコ(桜井浩子

21歳。科特隊の通信を担当しているが本人は前線に出たがっている。ハヤタ隊員に兄のような憧れを抱いている。イデ隊員はフジ隊員に気があるようだが、フジ隊員はイデ隊員の事を弟のようにしか思っていなかった。


ホシノ・イサム(津沢彰秀)

11歳。特別に科特隊への出入りを許されている少年。フジ隊員とは名コンビを見せる。科特隊専用車に忍び込んでは事件現場に入り込んでしまう。意外と冷静で機転も利き、事件解決の糸口を見付ける事もある。途中から科特隊特別隊員になった。

 

 

科学センター

日本の優秀な科学者が多数所属している組織。事件解決に役立つ事も多いが、逆に事件を引き起こしてしまう事も多かった。

 

イワモト(平田昭彦

専門は無く、あらゆる分野に秀でている科特隊のアドバイザー。ジェットビートルの設計者でもある。最後の発明品である無重力弾はゼットンを倒した。

 

ナレーション(石坂浩二浦野光

 

主題歌・・・『ウルトラマンのうた』

 

 

総括

まず『ウルトラQ』で確立された「怪獣」と言う概念をさらに社会に定着させた事が挙げられる。恐ろしくもどこか愛嬌のあるデザイン、様々な特殊能力を持つ、巨大で街を破壊する。これらの要素は東宝怪獣映画や『ウルトラQ』にもあったが、毎週登場させる事で確固たるものにしたのは『ウルトラマン』である。


 巨大怪獣が毎回登場してウルトラマンと戦う内容の為、『ウルトラQ』に比べて明らかにワンパターンな展開になってしまったが、登場する怪獣にそれぞれ個性を与える事で変化を付けた。その結果、現在でもトップクラスの人気を誇る幾多の名怪獣が生まれていった。ただし『ウルトラマン』で怪獣を極めてしまった感もあり、以降のシリーズが『ウルトラマン』の怪獣のイメージから抜け出せなくなってしまった部分もある。

 

怪獣以外にも『ウルトラマン』の設定は以降のシリーズに枷を作ってしまった。さらに一種の「お約束」として十分な説明もされないまま、それらの設定が以降のシリーズにそのまま使われる事になってしまった。

例を挙げれば、なぜ主人公は正体を隠さなければならないのか? なぜヒーローは3分間しか活動できないのか? なぜ特別チームがあるのか? なぜ特別チームは6人前後の少人数なのか?

過去の作品ならともかく、現在の作品でもそれらが説明されない事には違和感を覚える。現在ではウルトラシリーズ以外の作品、特撮に限らずアニメ作品等でも、それらの設定に出来る限りの説明をしている。説明をしたから良い作品とは限らないが、説明をしていない作品が良い作品になるとはあまり言えないであろう。

 

以上の事は『ウルトラQ』の総括でも触れたのでこれ以上は触れない事にしたい。

次に『ウルトラマン』と言う作品の魅力について。

まず1話1話の完成度が高く、バラエティに富んでいて、シリーズ全体を見渡しても破綻が少ない。『ウルトラQ』に比べて展開がワンパターンになった為、登場する怪獣の設定に個性が付けられた。そして都会、山中、海底、地底、果ては宇宙とウルトラシリーズの中でも舞台が広い。このように出来るだけ前と違う事を、新しい事をしようと言う気持ちがバラエティ溢れる名作群を生み出していった。

また、常に自己検証を繰り返し、基本設定も単なる「お約束」と済まさなかった為、勧善懲悪と言う図式が崩れ去り、その結果、作品世界をより深いものにした。特にシリーズ後半にそれらの話が続いた為、最終回に向けて内容が盛り上がっていった。

 

最後に『ウルトラマン』が国民的ヒーローになった理由について。

やはり、明るく希望を謳っていたからであろう。『ウルトラマン』の中で希望が殆ど無かった話は「故郷は地球」と「まぼろしの雪山」くらいである。他にも悲しい話があったものの、どこか希望や明るさは残していたと思う。

それが最も顕著に表れたのは最終回「さらばウルトラマン」であった。ウルトラマンの敗北と別れと言う冷静に考えたらかなりなバッドエンドであるが、それを「ウルトラマンの手を離れ、人間自身の手で地球の平和を守っていく」とする事でハッピーエンドに変えている。

たとえどんな状況に陥っても、どこかに希望を。それが『ウルトラマン』が訴えた事であり、『ウルトラマン』を名作にした精神だと思う。