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ウルトラ38番目の弟

ウルトラマン、仮面ライダー、スーパー戦隊、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

『緯度0大作戦』(1969年公開)

特撮

『緯度0大作戦』

1969年7月26日公開

監督 本多猪四郎

特技監督 円谷英二

脚本 関沢新一 テッド・シャードマン

 

本多猪四郎監督と円谷英二監督コンビの最後の作品。
 
ミニチュア特撮の出来が素晴らしく、これまでの作品より細かい部分まで作り込まれている。その一方でグリホンやコウモリ人間は作り物感が強く、アルファ号や黒鮫号の出来が良いだけにギャップで余計に酷く見えてしまうのが残念。
 
これまでの東宝特撮作品は「現実世界の中にゴジラや侵略者や轟天号と言った非現実的なものを一つ入れ込む」と言う内容だったが、本作は逆に「緯度0と言う非現実世界の中にロートン達と言った現実的なものを一つ入れ込む」と言う作りになっている。
 
なので本作は全体的に緯度0と言う非現実世界を映像化する事に腐心している。細かい描写や設定を多く積み上げていく事で緯度0と言う理想郷があたかも実際にあるかのようにしている。
そしてただ理想郷について述べるのだけではどうしても絵空事になってしまうので、中心人物であるロートンを現実主義者(懐疑主義者)にして緯度0について色々と疑問を投げかけさせて、マッケンジーがそれに応える事で観客と言う現実世界の人間にも緯度0と言う非現実的な理想郷を理解できるように作られている。
 
ドラマに関しては結構根本的な問題がある。
色々と問題がある現実世界に対するカウンターとして緯度0と言う理想郷が存在しているのだが、海底世界においてもマッケンジーとマリクの争いが起きている。現実世界では東西冷戦で東側と西側による駆け引きが行われていて、それに対して緯度0は政治と言うものが無いのでそう言った駆け引きも無いと説明しているのだが、現実世界における東西冷戦とマッケンジーとマリクの争いが被って見えてしまい、結局は海底世界も現実世界と同じと見えてしまうのだ。
 
細かい点を色々と。
アン・バートンの実にけしからんエロい格好に度肝を抜かれた。まさか、本多・円谷作品であんな恰好をしている女性が出てくるとは思わなかった。
全体的に男性陣の演技は良いのだが女性陣の演技が色々な意味で物凄い。特に黒い蛾さんは凄すぎて出るシーン全てがツボに入ってお腹が痛くなるほどw
 
元々はアメリカのラジオドラマが原作らしいが、見たイメージだと『海底二万里』や『モロー博士の島』を思い出す雰囲気。(自分は『モロー博士の島』は読んだ事が無いので伝え聞いた内容からイメージして)
 
ラストシーンは「今はまだ緯度0は夢物語」と言う意味なんだろうなと思う。
それにしても「病室」と言う単語が出たので彼女が出るかと思ったら出てきたのが彼で、思わず「お前かい!?」とツッコんでしまったw