shoryu38の特撮・ヒーロー日記

ウルトラマン、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

『ターミネーター:新起動/ジェニシス』(2015年公開)

ターミネーター:新起動/ジェニシス』(TERMINATOR GENISYS)

2015年7月1日アメリカ公開

脚本 レータ・カログリディス パトリック・ルシエ

 

ターミネーターシリーズ第5弾。
 
『1』と『2』との関連がよく挙げられているが、見ていくとこれまで4作あったターミネーターシリーズの要素を全て拾い上げている感じ。
 
まず冒頭で未来における抵抗軍とスカイネットの決戦が描かれる。これは『4』から始まる新3部作でおそらく描かれる予定だった展開。これで『4』から『1』へのミッシングリングが埋められた。
 
前半は『1』の時代を舞台に『2』の展開が入り込む感じ。
1984年当時のシュワルツェネッガー演じるT-800を現在のシュワルツェネッガー演じるT-800が倒すと言う展開にシビれる。「歴史が書き換えられた」と言うのを分かりやすく示した場面。
 
新たなT-1000はそこに入れ込むのかと思わず唸った。
『1』『2』『3』は意図的に似たようなシーンを作っていたので、本作において過去3作の展開をまとめるのが非常にスムーズに出来た。
液体金属の倒し方はなるほどと言う感じ。これまで「未来を知っている」と言っても漠然とした未来だったのだが、今回は細かい部分まで知らされていたので「強敵を倒す対策を考える」と言うのを大幅に省く事が出来て、前半はとにかく展開が早くて面白い。
 
ただこの展開の割を食ったのがカイル・リース。
本来は彼が未来からやって来た救世主となるはずだったのだが、情報を一番知らないわ、戦うにも自分より強いT-800が味方になっているわ、そもそもサラ・コナーが逞しくなっていて戦士を必要としていないわで哀しいほどに存在意義が薄くなっている。
 
後半は『3』の要素も出てくる。
まずカイルとサラの雰囲気が『3』のジョンとケイトを彷彿とさせる感じになっている。男性がイマイチ頼りにならなくて女性がやたらと強いところも同じ。T-800の「自分は男女の恋愛は分からない」も『3』のセリフ。
最後にT-800が敵と道連れになり、サイバーダイン社の爆発から二人がシェルターの中に入って助かるのも『3』の流れを再現していると言える。
 
『4』の要素はあるのか?と思ったが、マーカス・ライトが人間からターミネーターに改造された存在と考えると、人間からT-3000へと改造されたジョン・コナーはそれと同じだと言える。またスカイネットが自分の考えを表明するのも『4』と本作である。
 
シリーズ4作の要素を全て拾い上げて一本の作品としてまとめたのは素晴らしい。
ただ一つの作品として見た場合、アーノルド・シュワルツェネッガー演じるT-800とエミリア・クラーク演じるサラ・コナー以外のキャラクターに魅力が無いのが残念。
特に主人公格のカイルと実質ラスボスのジョンにキャラとしての魅力が乏しい為、後半の戦いが盛り上がらず、終わってみれば、T-1000が出ていた前半の方が面白かったと言う印象になってしまった。
 
本作は『1』と『2』までしか見ていない人はあえて見る必要は無いかもしれない。(特に『2』のファンからしたらジョンの扱いは嫌だと思う) なんだかんだ言ってターミネーターシリーズは『2』で一度綺麗に完結している。その後に『3』と『4』で新しい話が付け加えられたのだが、新3部作の構想が頓挫する等して、モヤモヤする結果になってしまっている。その『3』と『4』を見てモヤモヤしたものを抱えた人は本作を見てもらいたい。色々とスッキリすると思う。