shoryu38の特撮・ヒーロー日記

ウルトラマン、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

『スーパーマン』(1978年公開)

『スーパーマン』(SUPERMAN THE MOVIE)

1978年12月15日アメリカ公開

脚本 マリオ・プーゾ デイヴィッド・ニューマン レスリー・ニューマン ロバート・ベントン

 

クリストファー・リーヴ主演のスーパーマンシリーズ第1弾。
 
故郷の惑星クリプトンの崩壊、地球に辿り着いてケント夫妻に育てられる、超人の力を隠した学生時代、メトロポリスで記者として働く一方でスーパーマンとして人々を救う、宿敵レックス・ルーサーとの対決と皆が知っているヒーロー・スーパーマンの誕生を描いている。
個人的な感想だが本作と続編の『Ⅱ』で変身ヒーローの醍醐味は全て描かれていると言っても過言ではないと思う。
 
デイリー・プラネットでは年下の女性だけど先輩記者のロイス・レーンが危険な事にも果敢に切り込んでいっているのに対し、年上の男性だけど後輩記者のクラーク・ケントは安全第一としておどおどしている。体格の良いクリストファー・リーヴが体を縮めて自分より小さい女性に付いて行っている図が面白い。
そして全体的に奥手なクラーク・ケントがスーパーマンになると皆が理想とするナイスガイとなり、そのスーパーマンの前ではロイスは一人の恋する乙女になると言う変化が実に魅力。この関係性の変化こそ「変身」の魅力と言える。
本作はヒーロー作品である一方でスーパーマンとロイスの恋物語でもあるが、スーパーマンがロイスを連れて空中遊泳すると言うヒーローでしか出来ない方法で恋物語を描いたセンスが大変素晴らしい。意外と無いんだよね、ヒーローの能力を使っての恋愛描写と言うのは。
 
本作ではルーサーと言う悪役がいるが彼は普通の人間で超人的な戦闘力は持っていない。彼は頭の良さで世紀の犯罪者となっている。部下とのコミカルなやり取りであまりそう言うイメージは無いが、表向きは社会のルールに則っていながら裏では自身の野望を叶えていくそのスタイルは侮れない。また、普通の人間なので集められる情報も限られているのに、それらを組み合わせてスーパーマンを追い詰めたのは凄い。ぶっちゃけ、テッシュマッカーが裏切らなかったら「スーパーマンを殺した男」になれていた。
 
スーパーマンメトロポリスで人々の危機を救っていく細かいエピソードの積み重ねは「悪人を倒す」ではなく「人々を守る」ヒーローとして自分はとても気に入っているところ。特に木に登って降りられなくなった猫を助けて子供に返す場面がさりげないがヒーローらしくてとても良い。
後半はルーサーが起こした大地震による災害を次々に解決していく。現実にヒーローはいないのだが、地震津波からたった一人で全ての人を守るスーパーマンの姿はたとえ夢物語であっても憧れる。
ちょっと残念だったのは「鳥だ!」「飛行機だ!」「いや、スーパーマンだ!」のセリフと電話ボックスでの変身が無かった事。これはお約束として何とか入れてほしかった。
 
さて、最後の地球の時間を巻き戻す事で死んだロイスを救った結末だが、正直に言うとこれはあまり好きではない。続編が無くてシリーズが本作のみなら最後の大技として使って良いのだが、これが使えるのならどんな危機が来ても時間を巻き戻せば良いとなる。(実際、『Ⅱ』のリチャード・ドナー・カット版ではもう一度使用している)
まぁ、冒頭では惑星クリプトンの崩壊やジョナサン・クラークの死と言った自然災害や人の生き死にを変える事は出来なかったスーパーマンが最後にその力の全てを解放する事で全ての問題を乗り越えて完全に「神」になったと解釈する事は出来るが、やはりここはロイスの危機一髪にスーパーマンが駆けつけて助けてほしかった。(当初の予定だとこの時間の巻き戻しは行われなかったらしい)
 
因みに「地球を逆回転させたら時間が巻き戻る」と言うトンデモ理論に見えるが、おそらくこれはスーパーマンが光を超える事で少し前の時間の地球へと行き、それが少し巻き戻った地球と言う映像に観客には見えるようになったのだと思う。なのでこれは「地球の時間を巻き戻した」のではなく正確には「スーパーマンは光速を越えて少し前の時間の地球へと移動した」と言える。
さらに因みにだけど『キン肉マン』で完璧超人が時間を巻き戻しているけれど、こちらは「地球の自転を逆回転させて時間を巻き戻す」と劇中でハッキリと言われているので、実はスーパーマンの時間巻き戻しとは理屈が違っていたりする。トンデモ理論だけど、これが完璧超人は地球の力を操る事が出来ると後々の話の根幹に関わってきちゃうのがさすがはゆでたまご先生だw