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ウルトラ38番目の弟

ウルトラマン、仮面ライダー、スーパー戦隊、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

「故郷は地球」 『ウルトラマン』制作第23話

ウルトラマン

「故郷は地球 ー棲星怪獣ジャミラ登場ー」

ウルトラマン』制作第23話

1966年12月18日放送(放映第23話)

脚本 佐々木守

監督 実相寺昭雄

特殊技術 高野宏一

 

棲星怪獣 ジャミラ

身長 50m

体重 1万t

ある星に流れ着いた宇宙飛行士ジャミラが変異した姿。国際平和会議を妨害しようとした。見えない円盤を操り、口から炎を吐く。火には強いが水には弱く、ウルトラ水流で倒された。

ところで円盤の大きさや森の中に隠れた事から人間大にもなれると思う。

名前の由来はアルジェリア独立戦争時にフランス兵に虐待された女性ジャミラ・ブーパシャを扱ったノンフィクション『ジャミラよ朝は近い』から。

 

物語

国際平和会議の出席者が次々と殺害される。事件の裏にはある宇宙飛行士の悲劇が隠されていた。

 

感想

イデ隊員は今まで地球の平和を守る為に科学者としての能力を発揮していて、今回もスペクトルα、β、γ線照射装置を開発している。しかし、自分が今まで信じてきた地球の平和や科学が不幸をもたらしていた。最終的にはジャミラと戦う事になったが、イデ隊員の疑問は消えない。

「犠牲者(偽善者)はいつだってこうだ。文句だけは美しいけれど…」。

 因みに脚本ではジャミラの弱点が水だと気付くのはイデ隊員だった。

 

そのイデ隊員。「真珠貝防衛指令」に続いてフジ隊員との話がある。どうやらフジ隊員の事が好きみたいだけど…。

 

科特隊の専用車が炎上。戦闘機はともかく車が壊れるのは珍しい。

 

今回の科特隊はマッドバズーカ等、地上からの重火器攻撃があって、なんだかMATみたいだった。

 

小鳥を助けに戻った子供はジャミラが迫っていても小鳥に気を取られて気付かない。大物と言うのか…? もっと周りに気を配っていたら、ウルトラマンの正体に気付けたかもしれない。

 

ウルトラ水流のポーズ違いが登場。前回より水の勢いが増したような気がする。

 

どうしてアラン隊員は怪獣がジャミラだとすぐに分かったのか?

仮説だが、ジャミラの人間衛星にはカメラが積まれていて、ジャミラが怪獣化していく様を観察していたのではないだろうか。

ジャミラは地球が自分の怪獣化していく様を観察していながら助けをよこさない事を知ってカメラを破壊。某国はジャミラが復讐に来るのではと考えていたら実際に事件が起きたのでアラン隊員を送り込む事になったと言うのはどうだろうか。

では、その某国とは一体どこか? 名前の由来を聞く限り、フランスだろう。某国はジャミラの事を隠していたが、パリから来たアラン隊員は知っていたし。

 

この話はウルトラマンと科特隊が悪役になってしまったとよく言われる。

確かにジャミラは歴史から抹消された悲劇の存在、犠牲者だ。しかし、同じ人間を葬り去ってしまったと言うウルトラマンと科特隊の苦悩や葛藤も歴史からは抹消されてしまっている。ウルトラマンと科特隊もジャミラと同じ犠牲者だった。

もし、この話に悪役がいるのだとしたら、それは画面に出てこなかった、国際平和会議に出席していた偽善者達であろう。

 

だが、ジャミラは倒さねばならない存在だった。

ジャミラの気持ちは分かる。しかし、だからと言って、無関係な人々を傷付けてはいけない。

恨みと憎しみの心を否定はしない。人間は神様にはなれない。人間の心から恨みと憎しみが無くなる事は無いだろう。しかし、自分を見捨てた某国の責任者達に復讐するのならともかく、同じ地球人だからと言って無関係な人々を巻き込んではいけない。たとえ同じ地球に住んでいても個人個人は違う存在なのだから…。

 

人間には耐えられない火が平気になり、人間にとって必要な水が毒となる。ジャミラは既に人間ではなく怪獣になってしまった。

「怪獣」。それは人間としての尊厳を剥奪された存在。

 

最後の墓標について。

ウルトラマン』は細かい時代設定は決められていないので、今回の時代設定をそのまま他の話に広げる必要は無いと思う。

墓碑に書かれた年代だが、人間ジャミラは1960年に生まれ、1993年に宇宙に旅立って怪獣化した(人間としてのジャミラの死)と考えてみた。ジャミラは怪獣化した後に何十年かかって地球に帰って来たと説明されているので今回は21世紀の話と言う事になる。