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ウルトラ38番目の弟

ウルトラマン、仮面ライダー、スーパー戦隊、鉄神ガンライザー、ゴジラ、ガメラ、アメコミ映画と色々な事を書いていくブログです。

『ウルトラQ』まとめ

ウルトラQ

ウルトラQ

1966年1月2日~7月3日放映(制作第4話は再放送時に初放映)

 

概要

記念すべきウルトラシリーズ第1弾。

 

日本怪獣映画の原点『ゴジラ』を制作した円谷英二監督は特撮技術のさらなる発展を目指して円谷特技プロダクション(現・円谷プロダクション)を設立し、特撮技術を前面に押し出した『WOO』(フジテレビ)と『UNBALANCE』(TBS)を企画した。しかし、『WOO』は撮影直前に制作中止になり、円谷プロは注文していた合成機オプチカルプリンターの購入が困難になる。そこでTBSが代金を肩代わりする事になって『UNBALANCE』の撮影が開始された。

 

『UNBALANCE』はアメリカで制作された番組『未知の世界ミステリーゾーン』(『THE TWILIGHT ZONE』)と『空想科学劇場アウターリミッツ』(『THE OUTER LIMITS』)を元に人間の常識が崩れ去った世界を描いたアンソロジー番組であった。このように元々は怪獣に拘らず様々な怪現象を取り上げる予定だったが、内容に一貫性があった方が良いとのTBS側からの意見で怪獣を中心に据えるようになり、それに伴って番組名も『ウルトラQ』に変更された。東京オリンピックで流行語になった「ウルトラC」にQuestion(問いかけ)の「Q」を合わせたものらしい。

 

モノクロ作品だが45周年にあたる2011年に『総天然色ウルトラQ』としてカラー化された。

 

 

登場人物

星川航空

万城目と一平が勤めているジェット便。気のせいか、危険な場所に行き、危険な荷物を取り扱う事が多い。防犯対策はイマイチで強盗に押し入られた事が何度かある。

 

万城目淳(佐原健二

星川航空の腕利きパイロット。自称SF作家。

当初は超常現象の類にやや懐疑的だったが、その割には超常現象によく巻き込まれていた。

常に冷静沈着で悪漢に立ち向かう勇気も持ち合わせている。使命感が強く、民間人でありながら危険な場所に向かい、危険な任務も進んで引き受けていた。

 

戸川一平(西條康彦)

星川航空のパイロット。最初はおぼつかない腕前だったが万城目の指導で上達していく。

ひょうきんで明るい性格。意外と物知りで事件解決の糸口を見付ける事もあった。よくOKサインをする。

由利子に気があるらしいが、弟か後輩のようにしか思われていなかった。

 

 

毎日新報

由利子が勤めている新聞社。星川航空に負けず劣らず超常現象によく巻き込まれる。ペギラに本社ビルを破壊された事もあったが後に復活した。

 

江戸川由利子(桜井浩子

毎日新報のカメラマン。特ダネを追い求めているが事件関係者に感情移入して記事にすべきか悩む事も多い。最初は新米の位置だったが後輩が出来てからは先輩風を吹かすようになる。

万城目に気があるらしいが、妹か後輩のようにしか思われていなかった。

 

関(田島義文)

毎日新報のデスクで由利子の直属の上司。とにかくよく喋る。特ダネを追い求めながらも人間の心も忘れていない報道の鑑。

万城目と一平も自分の部下だと思っている節がある。

 

 

一の谷研究所

一の谷博士が研究を行っている。敷地は広く、あらゆる超常現象の研究が行われていて「ここが一番のアンバランス・ゾーンなのでは?」と思えてしまう。

 

一の谷(江川宇礼雄

一の谷研究所の所長。専門は無く、あらゆる超常現象の研究を行っている。各分野に知り合いも多く、かなりの実力者。万城目達が超常現象に関わり、それらを解決するのに必要不可欠な存在。

 

ナレーション(石坂浩二

 

 

総括

なんと言っても「怪獣」を社会に定着させて一つのジャンルとして確立させた事が大きい。

「怪獣」を生み出したのは『ゴジラ』とそれに続く東宝怪獣映画だが年に一度か二度の公開では数が少ない。一つのジャンルを確立させるには多くの魅力的な存在が必要不可欠なので、いくらゴジララドンモスラが魅力的でも10年かかって20体前後ではジャンル確立は難しい。それを週1回放送だった『ウルトラQ』はわずか半年で東宝怪獣映画が10年かけて生み出した怪獣の数を上回った。

 

数が多いと言う事は一体一体の質が落ちる危険をはらみ、また、過去のアイデアを早く使い切ってしまう恐れもある。しかし、そこで新しいアイデアを生み出す事が出来れば更なる発展が望める。『ウルトラQ』は東宝怪獣映画のような生物の巨大化や古代生物の復活と言うアイデアを前半1クールでやりつくしたが、続く第2クールで今までに無いデザインと能力を持った「ウルトラ怪獣」を生み出す事に成功した。

 

ウルトラ怪獣」が確立していく過程の中でいくつか切り捨てられた部分もあり、例えば等身大の怪獣はウルトラマンと戦えないと言った理由で以降のシリーズには引き継がれなかったが、「怪人」として『仮面ライダー』等の等身大ヒーローの中で発展していく事となった。

 また、生物がそのまま巨大化したパターンや恐竜系統も以降のシリーズにはあまり見られなくなった。『ウルトラQ』の代表怪獣であるペギラ系統の怪獣の印象が強くて、それ以外の系統の怪獣が外されてしまったのだ。その為、以降のシリーズの怪獣はどこか『ウルトラQ』の怪獣が作り出した枠の中にいるような感じを受ける事になる。その枠を打ち破った怪獣が時々出てくるが、その後に引き継がれる事は少なく、一時の徒花的なところが多い。

「怪獣」と言うジャンルを確立させた『ウルトラQ』だが、その結果、以降のシリーズが『ウルトラQ』(と『ウルトラマン』)が作った枠の中で右往左往する事にもなった。新しい怪獣を生み出す大変さは分かるが、それをしなくなったら「怪獣」と言うジャンルに発展は無い。今回のレビューで『ウルトラQ』の魅力を知る事が出来たが、半面、いつか『ウルトラQ』の枠を打ち破らなくてはいけないと言う危機感も抱いた。